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AMD、2021年第4四半期は過去最高の業績を記録Xilinx買収は22年第1四半期完了見込み

サプライチェーンの混乱が続いているにもかかわらず、AMDを含む多くのテクノロジー企業は健全な四半期決算を報告している。AMDは2022年2月1日(米国時間)、2021年第4四半期の売上高が前年同期比49%増となる48億米ドルだったと発表し、アナリストが予想した45億3000万米ドルを上回る結果となった。売上総利益率は、前年同期比で5%以上の増加となる50%で、前年に引き続き過去最高を記録した。

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 サプライチェーンの混乱が続いているにもかかわらず、AMDを含む多くのテクノロジー企業は健全な四半期決算を報告している。AMDは2022年2月1日(米国時間)、2021年第4四半期の売上高が前年同期比49%増となる48億米ドルだったと発表し、アナリストが予想した45億3000万米ドルを上回る結果となった。売上総利益率は、前年同期比で5%以上の増加となる50%で、前年に引き続き過去最高を記録した。


AMDが「CES 2022」で発表したRDNA 2アーキテクチャのGPU[クリックで拡大] 出所:AMD

 ただし、AMDや他のテクノロジー企業が、収まる気配がないサプライチェーンの混乱を乗り切ることができるかどうかは、まだ分からない。AMDは、FPGAのスペシャリストであるXilinxの買収を2022年第1四半期末までに完了する見込みであることも発表した。

 2021年の年間総売上高が2020年から68%増となる164億米ドルだったことなど、好調な決算報告を受けて、AMDの株価は時間外取引で11%上昇した。AMDのCEO(最高経営責任者)を務めるLisa Su氏は、好調な業績の要因は、クラウドやその他の企業顧客向けの「EPYC」プロセッサの採用が増加したことなど、データセンター市場の急成長にあると説明している。

 AMDのデータセンター部門は、総売上高の20%以上を占めている。Su氏は、次世代PCとゲーム、データセンター向けのAMD製品に対する顧客需要に基づいて、「2022年も継続的な成長が見込まれる」と述べている。同社は「CES 2022」(2022年1月5〜7日、米国ネバダ州ラスベガス)で、デスクトップGPU「RDNA 2」を発表した。さらに、モバイル向けプロセッサ「Ryzen 6000」シリーズをリリースする計画を明らかにし、電力効率とバッテリー寿命を向上させる新しい「Zen 3+」プロセッサコアを紹介した。

サプライチェーン混乱の中でも「利益目標の達成可能」

 AMDは、2022年第1四半期の売上高は、前年同期比45%増となる約50億米ドルに上ると予想している。また、年間売上高については、ウォール街の予想の193億米ドルを上回る、2021年比31%増の215億米ドルを見込んでいる。

 アナリストからは、サプライチェーンの混乱が長引くと予想されることを考えると、AMDがこの楽観的なガイダンスを達成できるかどうかは懸念されるという声も上がっている。これに対し、Su氏は、「当社はサプライチェーンの長期的な能力向上に10億米ドルを投資しており、利益目標の達成は可能だと考えている」と反論した。

 Su氏は、「当社は、製品的な観点から達成できた成長と、顧客からの認知度を理解した上で、過去4〜5四半期にわたってサプライチェーンの改善に取り組んできた。ウエハーや基板の生産能力、後工程の生産能力に多額の投資を行ってきた。2022年のガイダンスの達成に向けたサプライチェーンの進展には非常に満足している。率直に言えば、当社の目標は、世の中の需要を満たすのに十分な供給を確保することだ」と述べている。


AMDの決算概要[クリックで拡大] 出所:AMD

 AMDのXilinx買収については、FPGAのスペシャリストがAMDの製品ポートフォリオをどのように補完し、産業、自動車、5G(第5世代移動通信)など他の市場に手を広げていくのか、観測筋は疑問視している。Su氏は、「その点での進展についてはあまり心配していないが、(コメントするには)時期尚早だ。Xilinxは、5G分野の顧客の多くと非常に深い関係を持っているので、通信市場でEPYCを応用する際に、プラスになるだろう」と述べている。

 潜在的な技術および収益の相乗効果に関するアナリストの質問に対して、Su氏は、「Xilinxとのシナジーは、顧客層とチャンネルという点で非常に優れている。また、当社のサーバ製品およびクライアント製品には優れた流用性がある。Xilinxの技術は、われわれの技術とは非常に相性が良い」と答えている。

 中国の国家市場監督管理総局は1月27日(現地時間)、AMDのXilinx買収を承認した。この取引は、まだ米国連邦取引委員会の承認を得る必要がある。AMDは2022年第1四半期中に取引を完了する予定だ。

【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】

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