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エプソン、低消費電力16ビットマイコンを開発:高精度A-Dコンバーターを内蔵
セイコーエプソンは、電力消費が少ない16ビットマイコンとして「S1C17M02」と「S1C17M03」の2製品を開発、サンプル出荷を始めた。精度の高いA-Dコンバーターなどを内蔵しており、デジタルマルチメーターなど表示付き計測機器の用途に向ける。
デジタルマルチメーターなど計測用途に特化した回路を搭載
セイコーエプソンは2022年2月、電力消費が少ない16ビットマイコンとして「S1C17M02」と「S1C17M03」の2製品を開発、サンプル出荷を始めた。精度の高いA-Dコンバーターなどを内蔵しており、デジタルマルチメーターなど表示付き計測機器の用途に向ける。
新製品は、独自の16ビットRISC CPUコア「S1C17」をベースに、16ビットΔΣ型A-Dコンバーターや測定モード(電圧/電流/抵抗/容量/導通/ダイオード/周波数)を切り替えるための専用回路、液晶ドライバー、フラッシュメモリ、EEPROMなどを集積したシングルチップマイコンである。
最適な測定条件を設定できるプログラム可能なオーバーサンプリング機能や、真の実効値を求めるための平方根演算回路を内蔵したことで、ソフトウェア処理の負荷を軽減できるという。ピークホールド機能によって、測定した結果の「最大値」や「最小値」を保持することも容易となった。
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