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EV急速充電器など向けの1200V耐圧SiC MOSFET、Infineon熱性能の改善なども(2/2 ページ)

Infineon Technologiesは2022年4月13日(ドイツ時間)、高い信頼性を損なうことなくスイッチング動作条件を拡張するなどした新しい1200V耐圧SiC(炭化ケイ素)MOSFET「CoolSiC MOSFET 1200 V M1H」シリーズを発表した。電気自動車(EV)急速充電器や太陽光発電システムなど幅広い産業用アプリケーションでの採用を狙う。同月20日、同社日本法人インフィニオン テクノロジーズ ジャパンが同製品についての説明を行った。

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「.XT接合」で熱性能を大きく改善

 ディスクリート品の大きな特長は、同社のはんだ付け技術「.XT接合」の採用だ。.XT接合は、はんだをチップ裏面に薄く蒸着させた後に熱をかけて接合する技術で、標準的なはんだ付けより接合部を大きく削減できる。この技術によって、M1Hでは熱伝導率を15%改善したほか、接続部熱抵抗を25%削減、接合部‐ケース間の熱インピーダンスを45%削減したとしている。さらに、こうした放熱性能の向上によって、出力電流の増加や小型、高周波化、製品寿命の延長などのメリットも得られるという。

左=「.XT接合」技術について/右=「.XT接合」技術採用によるメリット[クリックで拡大] 出所:インフィニオン テクノロジーズ ジャパン

 下図が今回発表したディスクリート品の特長とラインアップだ。TO-247-3およびTO-247-4パッケージの2種類で、オン抵抗は7mΩ/14mΩ/20mΩ/40mΩをそれぞれそろえている。


「.XT接合」技術について[クリックで拡大] 出所:インフィニオン テクノロジーズ ジャパン

 同社の説明担当者は、「今回の新製品によって、より高速スイッチングのアプリケーションに対して最適なソリューションが深く提案できるようになったと考えている」と述べている。

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