ニュース
東芝、Dual SiC MOSFETモジュール2製品を発表:耐圧1200V品と1700V品
東芝デバイス&ストレージは、産業用機器向けにSiC(炭化ケイ素)MOSFETチップを搭載したDual SiC MOSFETモジュール2製品を発表した。
パッケージは一般的なシリコンIGBTモジュールと取り付け互換
東芝デバイス&ストレージは2022年1月、産業用機器向けにSiC(炭化ケイ素)MOSFETチップを搭載したDual SiC MOSFETモジュール2製品を発表した。
新製品は、耐圧が1200Vでドレイン電流定格が600Aの「MG600Q2YMS3」と、耐圧が1700Vでドレイン電流定格が400Aの「MG400V2YMS3」である。これらは、一般的なシリコンIGBTモジュールと取り付け互換性のあるパッケージ「2-153A1A」で供給する。
また、一般的なシリコンIGBTモジュールと比べ、低損失特性を実現している。MG600Q2YMS3のドレイン−ソース間オン電圧(センス端子)は0.9V(代表値)、ターンオンスイッチング損失は25mJ(同)、ターンオフスイッチング損失は28mJ(同)である。同様にMG400V2YMS3は、0.8V(代表値)、28mJ(同)、27mJ(同)となっている。また、いずれも定格抵抗が5.0kΩのサーミスターを内蔵した。
新製品は、鉄道車両向けのインバーターやコンバーター、再生可能エネルギー発電システム、モーター制御機器、高周波絶縁DC-DCコンバーターといった用途に向ける。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 東芝、入出力性能を高めた大容量タイプセルを開発
東芝は、リチウムイオン二次電池「SCiB」の新製品として、「高入出力性能」と「高エネルギー密度」を両立した「20Ah-HPセル」を開発、受注を始めた。 - 東芝、次世代パワー半導体向けドライバーICを開発
東芝は、次世代パワー半導体向けのゲートドライバーICを開発した。アナログとデジタル回路を1チップに集積しており、パワー半導体で発生するノイズを最大51%も低減することができるという。2025年の実用化を目指す。 - 次世代リチウムイオン電池の商業化に向け共同開発へ
東芝と双日、ブラジルCBMMは2021年9月24日、ニオブチタン系酸化物(以下、NTO)を用いた次世代リチウムイオン電池の電池の商業化に向けた共同開発契約を締結したと発表した。 - 40V/2.0AステッピングモータードライバーIC発売
東芝デバイス&ストレージは、電流検出部を内蔵した40V/2.0AステッピングモータードライバーIC「TB67S539FTG」を開発、販売を始めた。外付け部品を削減することができ、実装基板の省スペース化が可能になる。 - ペロブスカイト太陽電池で変換効率15.1%を実現
東芝は、エネルギー変換効率が15.1%という、世界最高レベルのフィルム型ペロブスカイト太陽電池を開発した。「1ステップメニスカス塗布法」と呼ぶ新たな成膜法を開発することで実現した。 - TXZ+ファミリ アドバンスクラスにM4Gグループ
東芝デバイス&ストレージは、Arm Cortex-M4搭載32ビットマイコン「TXZ+ファミリ アドバンスクラス」として、新たに「M4Gグループ」20製品の量産を始めた。高速データ処理が求められるオフィス機器やFA機器、IoT(モノのインターネット)家電などの用途に向ける。