定年を自覚したエンジニアがひねり出した“投資のHello Worldアプローチ”:「お金に愛されないエンジニア」のための新行動論(2)(4/11 ページ)
定年がうっすら見えてきたエンジニアが、なりふり構わず「お金/投資」について勉強するシリーズ。今回から、「何でもいいから、1万円で金融商品を一つ買ってみよう」という戦略、名付けて“Hello Worldアプローチ”を実践していきます。
「お金に愛されないエンジニア」を救済するコラムではありません
さて、この連載「「お金に愛されないエンジニア」のための新行動論」の執筆方針をまとめてみました。注意していただきたいのは、この連載は、「お金に愛されないエンジニア」を救済するコラムではない、ということです。
この連載が対象としない方は以下の通りです。「若くて」「まだ時間がたくさん残っていて」「未来に希望がある」 ―― 私は、あなたが嫌いです*)。
*)筆者のブログ
『若くなく』、『楽しいことがなく』、そして、『今後もそのような予定が1mmもない』皆さん。私たちは、仲間です。私とともに、自虐と、自嘲と、卑屈の海の中で、無感動に漂い続けましょう。
で、これらの考え方をベースとした、このコラム連載の執筆方針は以下の通りです。
このコラムは、お金に愛されないエンジニアである江端が、これまでにやったことのない新しい行動を起こして、その経過を皆さんに読んでいただく、というものです。ぶっちゃけて言えば、「江端の、江端による、江端のための記録(ログ)」で、ターゲットの読者層は、江端または、江端と近い立場にいる皆さんです。
そもそも、(1)知識がないのだから、考えるだけ無駄。(2)そもそも、全く知らないことを始めるのであるから、「人マネ」くらいしかできることがない。(3)投資・金融に関して言えば、どんな内容でも、「980円の投資入門の本」でも私の教師です。とはいえ、あまりいろいろなことをやろうとすると、頭がパンクしそうになるので、(4)できるだけ現状の環境を変えずにやっていこう、と思っています。
つまり、これまでの連載 ―― 人工知能*1)だの、英語*2)だの、制御LAN*3)だのについて、『分かった風に言っている奴は、どっからでもかかって来やがれ』のように、マウントを取りに行くスタイルではありません。
*1)連載一覧「Over the AI ――AIの向こう側に」
*2)連載一覧「「英語に愛されないエンジニア」のための新行動論」
*3)連載一覧「江端さんのDIY奮闘記 EtherCATでホームセキュリティシステムを作る」
ところで、ちょっと横に逸れますが ―― ここ2000年くらいのわが国を振りかえってってみると、基本的に日本は、経済成長を続けています。江戸時代だって、初代将軍から最後の将軍までの治世を比較すると、2.8倍程度に生活水準は向上しています(江戸時代は、265年間続いたので、(1+0.0041(0.14%))^265年)。
それをもって、『江端の残り30年間が安泰』という根拠には(全く)なっていないのですが、気休めくらいにはなるかなぁ、と思っています。
閑話休題。
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