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車載ECU市場、2035年に21兆198億円規模へ富士キメラ総研が世界市場を調査

2035年には車載ECU市場が21兆198億円になり、ECU構成デバイス市場は24兆7334億円の規模になる。富士キメラ総研が、車載ECUと関連デバイスの世界市場について調査した。

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電動化や自動運転技術の進展で、ECUの搭載数が増加

 富士キメラ総研は2022年5月、車載ECUと関連デバイスの世界市場について調査し、その結果を発表した。2035年には車載ECU市場が21兆198億円になり、ECU構成デバイス市場は24兆7334億円の規模になると予測した。また、イメージセンサー市場は2900億円規模になる見通し。

 今回の市場調査は、車載ECUについて「パワートレイン系」と「xEV系」「走行安全系」「ボディー系」「情報系」および、「スマートセンサー/アクチュエーター」の6領域に分けて国/地域別に分析した。これらを構成するデバイス29品目についてもその動向を調べた。調査期間は2021年12月〜2022年3月である。

 車載ECUの世界市場は、2022年見込みの8兆9732億円に対し、2035年は21兆198億円規模と予測した。2021年時点では、自動車1台当たりECUの平均搭載個数が29.6個になっているが、2035年には46.6個に増えると予測している。

 6領域の中で、最も高い伸びを予測するのがxEV系である。2035年には4兆7937億円になる。2020年に比べると8倍の規模である。インバーターECUや車載充電器ECUなどが需要をけん引するとみている。

 情報系やスマートセンサー/アクチュエーターの市場も大きな伸びを予想する。情報系は自動車のコネクテッド化や、ADAS/自動運転システムとの連動などが進み、需要拡大に弾みがつく。スマートセンサー/アクチュエーターも同様に、ADAS/自動運転システムの高度化などがその背景にあると分析する。


車載ECUの世界市場予測(市場データは四捨五入) 出所:富士キメラ総研

 ECUの搭載個数が増加することで、システム/モジュールを構成する半導体や部品点数も増える。ECU構成デバイスの世界需要は、2022年見込みの15兆4589億円に対し、2035年は24兆7334億円と予測した。構成要素としては各種センサーの他、SoC/FPGA、MCU、メモリなどの伸びを見込む。また電動車の普及が本格化するにつれ、バッテリー監視用ICやSiCモジュールなどの需要拡大も期待する。


ECU構成デバイスの世界市場予測(市場データは四捨五入) 出所:富士キメラ総研

 車載用センサー市場も調査した。現状では、「温度センサー」や「ガス濃度センサー」「圧力センサー」の市場規模が大きい。全体では2022年見込みの1兆5546億円に対し、2035年は2兆3616億円と予測した。xEVの普及や自動運転技術の進展などにより、これから大きな伸びが期待できる製品として「イメージセンサー」や「電流センサー」「磁気センサー」を挙げた。


車載用センサーの世界市場予測(3製品は全体の内数) 出所:富士キメラ総研

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