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フラッシュメモリに関する世界最大のイベント「FMS」が3年ぶりに復活福田昭のストレージ通信(216)

フラッシュメモリに関する世界最大のイベント「フラッシュメモリサミット(FMS:Flash Memory Summit)」が3年ぶりに復活する。

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コロナ禍で昨年は休止に追い込まれたFMS

 フラッシュメモリに関する世界最大のイベント「フラッシュメモリサミット(FMS:Flash Memory Summit)」が3年ぶりに復活する。FMSはNANDフラッシュメモリとその応用を主題とするイベント(講演会と展示会)で、毎年8月上旬に米国カリフォルニア州サンタクララ(「シリコンバレー」の中心地区)で開催されてきた。


フラッシュメモリサミット(FMS)公式ウェブサイトのトップページ画面。リアルイベント(in-person)が戻ってくるとアピールする[クリックで拡大]

 しかし新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な大流行により、2020年のFMSはバーチャル開催(オンラインイベント)となった。また開催日は恒例の日程よりも遅れた。当初は2020年10月20日〜22日に開催すると同年6月15日にアナウンスがあった。しかし実際の開催は、2020年11月10日〜12日とさらに遅れた。また講演スライドのアップロードが通常よりもはるかに遅くなった。オンラインイベントの運営はあまりうまくいかなかったようだ。そして2021年のFMSは休止された。実際には2021年について何のアナウンスもないまま、2022年の開催予定がアナウンスされた。

 2022年のFMSは8月2日〜4日に米国カリフォルニア州サンタクララでリアルイベントとして開催される。会場は2019年までのFMSと同じ、Santa Clara Convention Center(サンタクララコンベンションセンター)である。リアルイベントの開催は3年ぶりとなる。


フラッシュメモリサミット(FMS:Flash Memory Summit)の会場となるSanta Clara Convention Center。2019年のFMSに参加した筆者が撮影したもの[クリックで拡大]

Samsungやキオクシア、YMTCなどのキーノート講演を予定

 2022年のFMSは2019年までとほぼ同様に実施される(2022年5月22日時点で得ている公式情報から)。恒例のキーノート講演には、NANDフラッシュメモリ大手ベンダーのSamsung Electronics、キオクシア、SK hynix、NANDフラッシュベンチャーのYMTC(Yangtze Memory Technologies Co., Ltd.)とNEO Semiconductorが登壇する。キーノート講演の常連だったSamsungは2018年〜2019年にキーノート講演と出展を取りやめており、5年ぶりの復帰となる。またNANDフラッシュ大手で常連だったMicron Technologyは2019年にキーノート講演と出展を取りやめた。2022年も出展社リストには名前がない。

 キーノート講演にはこのほか、HDDおよびNANDフラッシュ応用品ベンダーのWestern Digital(WD)、ストレージコントローラーLSIベンダーのSilicon Motion、Marvell Technology、FADU Technology、マイクロプロセッサ大手ベンダーおよび不揮発性メモリ開発企業のIntel、マイクロコントローラー大手ベンダーのMicrochip Technology、データ処理用プロセッサの開発ベンチャーPliopsなどが登壇を予定する。


2022年に開催されるFMSの概要。公式ウェブサイトの情報から筆者がまとめたもの(クリックで拡大)

 出展者リストには上記企業のほか、AMD、Winbond Electronics、Teledyne LeCroy、アドバンテスト、Macronix International、Realtek Semiconductorなどが名前を連ねる。2019年のFMSは6000人を超える参加者と120を超える出展者を集めた。3年ぶりのリアルイベントがどのような盛り上がりを見せるか。大いに期待したい。

(次回に続く)

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