サンケン電気、車載向けモータードライバーIPM量産:パッケージサイズを約20%削減
サンケン電気は、車載向けモータードライバーIPMとして、主な機能を1パッケージに集積した「SAM265M30AA1」と「SAM265M50AA1」の量産を始めた。HEV/EVの高圧補機システムなどの用途に向ける。
ブートストラップダイオードやサーミスターなども小型パッケージに集積
サンケン電気は2022年6月、車載向けモータードライバーIPMとして、主な機能を1パッケージに集積した「SAM265M30AA1」と「SAM265M50AA1」の量産を始めた。HEV/EVの高圧補機システムなどの用途に向ける。
新製品は、出力スイッチング素子やプリドライバー、制限抵抗付きブートストラップダイオードおよび、温度検出用サーミスターなどを、小型パッケージ「DIP 30」に集積している。電源電圧低下保護など、保護機能も充実させた。
ICチップなどを基板上に直接実装できる「DCB(Direct Copper Bonding)」構造を採用し、ドライバーICのダイサイズも縮小した。これらの技術により、パッケージの外形寸法は52.5×31.0×5.6mmとなり、同社従来製品に比べ約20%も小型化することができた。
また、温度検知用のサーミスターをパワーチップと同じDCB基板上に実装。これにより、検出温度の精度を高め、急激な温度変化にも対応できる追従性を実現した。さらに、新たに開発したフリーホイールダイオードを搭載、ターンオン時のスイッチングノイズを大幅に抑制し、放射ノイズを低減した。
最大定格はSAM265M30AA1が650V/30A、SAM265M50AA1が650V/50A、コレクターエミッター間飽和電圧は1.7V(代表値)。なお、SAM2シリーズとしては、産業機器向けに最大定格が650V/50A品と1200V/10A品も開発中である。
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