ニュース
STとサンケン電気、高耐圧・高出力のIPMを共同開発:産業機器と自動車用途向けに投入
STマイクロエレクトロニクスとサンケン電気は、産業機器や自動車用途向けに、高耐圧で高出力のインテリジェントパワーモジュール(IPM)を共同で開発していく。
産業用IPMのES品は2021年3月から出荷開始
STマイクロエレクトロニクスとサンケン電気は2020年10月、産業機器や自動車用途向けに、高耐圧で高出力のインテリジェントパワーモジュール(IPM)を共同で開発していくと発表した。産業用IPM製品は2021年3月に、車載グレードのIPM製品は2021年後半に、それぞれエンジニアリングサンプル(ES)品の出荷を始める予定。
両社は、出力耐圧と出力電流が650V/50Aおよび、1200V/10Aの産業用IPMについて、市場調査から商品企画、製品開発までを共同で行う。開発するIPM製品は、ハイサイドおよび、ローサイドゲートドライバーを搭載し、還流ダイオードを備えた6個のIGBTを含むインバーター段を、単一パッケージに集積するという。
産業用IPM製品は、最大20kHzのスイッチング周波数で動作。ゲートドライバーのブートストラップダイオードや短絡保護、低電圧誤動作防止機能(UVLO)、温度監視用の100kΩサーミスター、フォルト保護用のコンパレーターなども内蔵している。パッケージは絶縁定格2500Vrms(1分)を保証する。
産業用IPM製品は、HVAC(冷暖房空調)システムや産業用サーボドライブ、産業用洗濯機、3kW超の汎用インバーターといった用途に向ける。車載グレード品として650V/50AのIPM製品もシリーズに追加する予定である。高電圧コンプレッサーやポンプ、冷却ファンなどの用途に提案していく。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ST、無線通信企業2社と株式取得や資産買収で合意
STマイクロエレクトロニクスは、BeSpoonの全株式取得とRiot MicroのセルラーIoT接続資産買収について、それぞれ合意した。ST製マイクロコントローラ「STM32ファミリー」の無線通信機能を一段と強化するのが狙い。ST、STM32L4+マイコン用の開発ボードを発売
STマイクロエレクトロニクスは、マイクロコントローラ「STM32L4+」用の開発ボード「B-L4S5I-IOT01A」を発表した。Bluetooth 5.0対応無線モジュール用開発ボード
STマイクロエレクトロニクスは、Bluetooth 5.0規格に準拠した無線モジュール「BlueNRG-M2SA」用の開発ボード「STEVAL-IDB008V1M」を発表した。ST、振動検出用3軸MEMS加速度センサーを発表
STマイクロエレクトロニクスは、産業機器の振動検出に向けた3軸MEMS加速度センサーと、これらを搭載した評価キットを発表した。STマイクロ、フランスのGaN企業を買収へ
STMicroelectronics(以下、ST)は2020年3月5日(スイス時間)、GaN(窒化ガリウム)パワー半導体を手掛けるフランスExaganを買収することで合意したと発表した。STは、Exaganの株式の過半数を取得する。STとTSMC、GaN半導体の開発と製品化で協力
STマイクロエレクトロニクスとTSMCは、GaN(窒化ガリウム)を用いたパワー半導体製品の安定供給に向けて協力していく。