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ワイヤレス電力伝送の将来展望福田昭のデバイス通信(370) imecが語るワイヤレス電力伝送技術(24)(2/2 ページ)

今回は、本シリーズの完結回として「8. 将来への展望」の講演部分を紹介する。

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スマートフォンの「どこでも充電」を放射型のワイヤレス電力伝送で実現へ

 さらに将来は、スマートフォンを放射型のワイヤレス電力伝送で充電するという試みがある。誘導型のワイヤレス電力伝送による充電は既に実用化されている。ただし充電ステーションにスマートフォンを一定時間、置かなければならない。

 放射型のワイヤレス電力伝送では、充電ステーションなしにスマートフォン(あるいはその他のモバイル機器)を充電しようとする。言い換えると「持ち運びながらの充電」である。例えば、送電アンテナのアレイによってスマートフォンとその周辺だけに局所的にマイクロ波を放射する。2個の同一出力のアンテナを組み合わせると、原理的にはピーク電力は4倍になる。


放射型のワイヤレス電力伝送でスマートフォンを充電するための基礎研究[クリックで拡大] 出所:imecおよびEindhoven University of Technology(IEDMショートコースの講演「Practical Implementation of Wireless Power Transfer」のスライドから)

 特定のエリア(例えば室内)では将来、スマートフォンがバックグラウンドで充電される環境が提供されるのかどうか。いつになるのかは分からない。しかし可能性はゼロではない。

(本シリーズ完結)

⇒「福田昭のデバイス通信」連載バックナンバー一覧

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