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フジクラ、60GHz帯ミリ波無線通信モジュールを開発:技適取得済みで開発期間を短縮
フジクラは、技術基準適合証明(技適証明)を取得済みの「60GHz帯ミリ波無線通信モジュール」を開発し、サンプル品の出荷を始めた。このモジュールを活用することで、60GHz帯を利用する通信機器や産業機器を開発する期間とコストを削減することができるという。
「自動ビームフォーミング」「距離500mで1Gbps以上の処理能力」を維持
フジクラは2022年9月、技術基準適合証明(技適証明)を取得済みの「60GHz帯ミリ波無線通信モジュール」を開発し、サンプル品の供給を始めた。このモジュールを活用することで、60GHz帯を利用する通信機器や産業機器を開発する期間とコストを削減することができるという。
開発した60GHz帯ミリ波無線通信モジュールは、モジュール単体で技適証明を取得できるよう構造を最適化した。これにより、「自動ビームフォーミング」や「500mの距離で1Gビット/秒以上のスループット」といった性能を保ちながら、認証機関による技適証明を取得した状態で出荷される。
60GHz帯ミリ波無線通信モジュールのRF周波数は57〜66GHz(海外向けは57〜71GHzまで対応)。電源電圧はDC 12V、外形寸法は62×113×17.4mm、重さは150gである。2023年度第1四半期の製品化を目指している。
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