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SiCパワーMOSFET内蔵パワーモジュール、STが発表:単位面積当たりオン抵抗は13mΩ
STマイクロエレクトロニクスは、耐圧1200VのSiC(炭化ケイ素)パワーMOSFETを内蔵したSTPOWERパワーモジュールとして「A2F12M12W2-F1」および、「A2U12M12W2-F2」を発表した。
小型で高い電力密度を実現するACEPACK 2パッケージを採用
STマイクロエレクトロニクスは2022年9月、耐圧1200VのSiC(炭化ケイ素)パワーMOSFETを内蔵したSTPOWERパワーモジュールとして「A2F12M12W2-F1」および、「A2U12M12W2-F2」を発表した。
A2F12M12W2-F1は、4パック構成のモジュールで、フルブリッジのトポロジーで提供する。DC-DCコンバーターなどの回路に適しているという。A2U12M12W2-F2は3レベルT型のトポロジーを採用、高い導電効率やスイッチング効率を実現しており、出力電圧も安定している。いずれも単位面積当たりのオン抵抗は13mΩ(代表値)と小さい。電力効率も高いため、温度管理も簡素化できるという。
パッケージはACEPACK 2で供給する。アルミナ基板とDBC(Direct Bonded Copper)によるダイアタッチメントを採用。これにより、小型で高い電力密度を実現した。外部との接続はプレスフィットピンで行う。このため、過酷な使用環境に向けた機器の組み立ても簡素化できるという。絶縁性能は2.5kVrmsで、内蔵したNTCサーミスターにより、システムの保護と診断が可能となった。
A2F12M12W2-FとA2U12M12W2-F2は既に量産中で、価格はいずれも約235.20米ドルである。
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