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人と協働してピッキングの効率化を図るロボットラピュタロボティクスがデモ

ラピュタロボティクスは「第15回 国際物流総合展」(2022年9月13〜16日、東京ビッグサイト)で、倉庫のピッキング作業を効率化するピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR」のデモと、新製品の「ラピュタPA-AMR XL」を披露した。

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 ラピュタロボティクスは「第15回 国際物流総合展」(2022年9月13〜16日、東京ビッグサイト)で、倉庫のピッキング作業を効率化するピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR」のデモと、新製品の「ラピュタPA-AMR XL」を披露した。


ブース内のデモの様子。「ラピュタPA-AMR」が、棚から棚へと品物を搬送する様子が見られる[クリックで拡大]

 ラピュタPA-AMRは、作業スタッフと協働し最も効率のよいピッキング業務を行うために開発されたロボットで、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術を活用して荷物の搬送を行う。同社のクラウドロボティクスプラットフォーム「rapyuta.io」と、群制御AI(人工知能)技術により、複数台のロボットが最適なルートで連携して荷物を搬送することができる。

 ブースでは、倉庫内での実際のピッキングが分かるようなデモを行っていた。まずはオーダー情報をバーコードでスキャンしてラピュタPA-AMRに読み込ませると、ピッキングが必要な棚まで自走する。そこでスタッフがオーダー通りに品物をピッキングし、スキャンしてロボットのコンテナに入れると、ロボットは次のピッキング場所へと向かう。全てのピッキング作業が完了すると、梱包/発送の場所に向かう。

ラピュタPA-AMRは、このようにタブレットを備えていて、何をどのくらいピッキングすればよいか(=オーダー情報)が表示される。作業スタッフはこの指示に従ってピッキングを行い「次へ」ボタンをクリックすると、ラピュタPA-AMRは、次の棚へと向かう[クリックで拡大]

 ピッキングした荷物の搬送は全てラピュタPA-AMRが行うので、作業スタッフは自分の周囲にある棚のピッキングだけを行えばよい。1人の作業スタッフが1台のカートを押して、倉庫内を歩き回りながらピッキング作業を行う従来の方法に比べ、スタッフ1人当たりの移動距離や移動時間を大幅に減らすことができるようになる。

 ラピュタPA-AMRには、カメラ2台とLiDAR1台が搭載されていて、それにより周囲をスキャンし、障害物を避けて走行することができる。

ラピュタPA-AMRに搭載されているカメラとLiDAR。右の写真の下部にオレンジのリングが見えるが、それがLiDARである[クリックで拡大]

 ラピュタPA-AMRは産業用リチウムイオン電池で動作し、2時間の充電で約8時間稼働する。

 倉庫のレイアウトは、あらかじめCADデータをサーバにダウンロードしておき、棚の位置などを座標としてロボットにプロットしている。そのため、顧客は、ラピュタPA-AMRを導入する際に、倉庫のレイアウトを変更する必要はないという。

 新製品のラピュタPA-AMR XLは、75Lの大容量コンテナに対応する。従来は50Lコンテナに対応していたが、より大きなコンテナへの対応を求める顧客のニーズに応えて開発した。さらに、コンテナの開口部を正面にし、ピッキングした製品の入れ込みがしやすくなっている。タブレットなどUI(User Interface)の位置も、従来よりも低めにし、背の低いスタッフでも操作しやすいようにした。「将来的には、ピッキングの作業だけでなく、補充するオペレーションへの活用も視野に入れている」(同社)

「ラピュタPA-AMR XL」の外観(左/出所:ラピュタロボティクス)と、コンテナを設置する部分。段ボールの開口部が正面を向いている様子が見て取れる(右)[クリックで拡大]

 なお、ラピュタロボティクスは、2021年度のピッキングアシストロボット国内市場で49%のシェアを獲得している(デロイト トーマツ ミックス経済研究所の調査)

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