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”基盤モデル”に照準、SambaNovaの新世代RDU処理能力688TFLOPSのプロセッサ(3/3 ページ)

SambaNova Systems(以下、SambaNova)の幹部は、米国カリフォルニア州サンタクララで開催された「AI Hardware Summit」において、新たなシリコンを披露した。また、複数のタスクに適用できる大規模な言語モデルの一種である「基盤モデル(foundation models)」をサポートするという同社の取り組みについて語った。

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SambaNovaの2つの製品概要

 SambaNovaは大きく分けて2つの製品を展開している。1つ目は、同社のハードウェアとソフトウェアスタックが搭載されたサーバラック「DataScale」というインフラ製品である。この製品は、資本市場や製薬、高性能コンピューティング(HPC)関連の顧客など、モデル中心の組織に適している。2つ目は「Dataflow-as-a-Service」で、ソフトウェアを搭載したサーバラックという点では1つ目と同じだが、それに加えて顧客が微調整してハードウェアに配備可能な、あらかじめ学習された基盤モデルがついてくる。こちらは、独自モデルの構築や保守に時間や労力をかけたくないデータ中心型の企業向けだ。SambaNovaは顧客のためにモデルを保守するが、いったん微調整が済めばモデルは顧客固有のものとなる。

 SambaNovaのシステムは既に米国の国立研究所である「Lawrence Livermore National Laboratory(LLNL)」に設置されているが、同研究所の発表によると次世代版へのアップグレードを予定しているという。

 LLNLのLivermore ComputingでCTOを務めるBronis de Supinski氏は「より大型でマルチラックという特徴を持つ、SambaNovaの次世代DataScaleシステムが配備されるのを楽しみにしている。このソリューションと、LLNLの至る所にある従来のクラスタを統合することにより、この技術はプログラムにより重要な影響をもたらすようになるはずだ。新しいDataScaleシステムは、全体のスピード、性能、生産性を大幅に高めることから、2〜6倍の性能向上を期待している」と述べた。

 米国エネルギー省アルゴンヌ国立研究所も、ALCF AIのテストベッドに次世代DataScaleシステムのマルチラックシステムを配備している。それにより、さまざまなユースケースをテストできるようになるという。

【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】

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