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光学技術で独自の地位を築くams OSRAMエミッターからセンサーまで(3/3 ページ)

光センサーなどを手掛けるオーストリアamsが、ドイツの照明メーカーOSRAM Licht(以下、OSRAM)を買収したのは2020年7月のことだ。以来、両社はams OSRAMとして、LEDなどのエミッター、レンズやライトなどの光学コンポーネントやモジュール、光センサー/バイオセンサー/イメージセンサー、エミッタードライバーICやアルゴリズムを展開している。

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「日本には多くのビジネス機会」

 Stockmeier氏は「日本には多くのビジネス機会がある」と語る。「例えば自動車分野では、多くの自動車メーカーやティア1メーカーが存在する。自動車以外のコンシューマー、産業機器、医療機器でも当社のテクノロジーを活用できる分野は多い。われわれにとって、日本市場は重要な位置付けになっている」(同氏)

 日本での戦略の一環として2021年7月には、セールスとサポートを行う拠点を名古屋に新設した。ams OSRAM日本地域統括バイスプレジデントである神永眞杉氏は「自動車関連の顧客からは、問題があれば、その日のうちに何らかの解決策を求められることが多い。そのため、顧客により近い場所でサポートすることが重要になる」と語る。

売上高の13%をR&Dに投資

 Stockmeier氏は、ams OSRAMがR&Dにも積極的に投資していると強調する。同社の2021年の売上高は50億3800万ユーロ。そのうちR&Dには、売上高の約13%となる6億4200万ユーロを投入している。「競合他社を追随するというよりも、業界を先導していくメーカーでありたい。顧客とも常にコンタクトを取り、次の技術トレンドやニーズをヒアリングしてR&Dに生かしている」(同氏)

 ams OSRAMは世界中に2500人のエンジニアを抱える。「エンジニア同士が日々、議論を重ねている。実際に、私のところには毎日のように新しいデバイスのアイデアが届く。それを聞くのは非常にエキサイティングだ。企業を差別化するのは最終的には人材だ。こうしたエンジニアの存在が、ams OSRAMの技術の差異化につながっている」とStockmeier氏は語った。

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