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オンセミ、8Mピクセルの裏面照射型CISを発表:低電力で120dBのHDRを達成
オンセミは、1/1.8型で画素数が8Mピクセルの裏面照射型CMOSデジタルイメージセンサー(CIS)「AR0822」を発表した。過酷な撮影環境にも対応することができるという。
照明条件が厳しい過酷な撮影環境にも対応
オンセミは2023年3月、1/1.8型(対角8.81mm)で画素数が8Mピクセルの裏面照射型CMOSデジタルイメージセンサー(CIS)「AR0822」を発表した。HDR(ハイダイナミックレンジ)機能やNIR(近赤外線)応答機能などを搭載しており、照明条件が厳しい過酷な撮影環境に対応することができるという。
AR0822は、3840×2160画素のアクティブピクセルアレイを備え、4K動画を毎秒60フレームで読み出すことができる。また、ローリングシャッター方式で画像をリニアモード、またはダイナミックレンジが120dBというeHDRモードで取り込むことができる。
また、センサーにHDR機能を内蔵しており、複数画像を外部で合成して出力する従来製品に比べ、システムの帯域幅やプロセッサの消費電力を削減できるという。さらに、搭載したウェイクオンモーション機能を活用すれば、センサーが動きを検出してプロセッサを動作モードにするまで、プロセッサはスタンバイモードのままで待機することができる。ビニングやウィンドウイングなどの高度なカメラ機能も備えた。動作温度範囲は−30〜85℃(接合部温度)である。
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