半導体市場の縮小、底打ちは2023年4〜6月か:SEMIが予測
SEMIは2023年5月18日(米国時間)、半導体業界の市場規模縮小傾向が2023年第2四半期に緩まり 、第3四半期から徐々に回復に向かうとの予測を発表した。
消費者需要低迷と在庫の増加が影響
SEMIは2023年5月18日(米国時間)、半導体業界の売上高や出荷額に関する予測を発表した。半導体業界で進行している市場規模の縮小傾向が2023年第2四半期(4〜6月)に緩まり、第3四半期(7〜9月)から徐々に回復に向かうとみている。
この予測はSEMIと米TechInsightsが四半期ごとに発行する半導体業界の統計レポートの最新版「2023年第1四半期版Semiconductor Manufacturing Monitorレポート」に基づくもの。同レポートによると、2023年第2四半期のIC売上高やシリコン出荷量はいずれも第1四半期比で改善傾向にある。一方、消費者需要の低迷と在庫の増加が依然としてシリコン出荷量の低迷に影響し、ファブ稼働率も2022年の水準を大幅に下回っている。半導体製造装置の売り上げは主要チップメーカーの設備投資調整に伴い、減少が続いているという。以上の指標から、市場縮小傾向は2023年第2四半期に底を打ち、第3四半期から緩やかな回復が始まる見込みだ。
SEMIの市場情報担当シニア・ディレクターのClark Tseng氏はプレスリリースで「2023年半ばには在庫調整が終了し、2023年後半からは在庫需要の回復と年末にかけてのホリデーシーズンによる穏やかな回復が見込まれる」と述べている。
同じくTechInsightsの市場分析担当VPであるRisto Puhakka氏は「今後も不確実性とリスクはみられるものの、特にメモリ市場における継続的な減産と設備投資削減が、2023年後半には市場の基礎的条件に好影響をもたらし、市場環境のバランスが改善されると予想している」と述べた。
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