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AI需要増で2023年のAIサーバ出荷台数は40%増にTrendForceが予測

近年のAI需要の高まりを受け、AIサーバの出荷台数が2023年、前年比38.4%増と飛躍的に増加するという。台湾の市場調査会社TrendForceが予測を発表した。

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 台湾の市場調査会社TrendForceは2023年5月30日(台湾時間)、AI(人工知能)サーバの出荷台数が2023年、前年比38.4%増と飛躍的に増加するという予測を発表した。同社によると、GPU、FPGA、ASICを搭載した120万台のAIサーバが世界中の市場に出荷されるという。

AIチップ出荷数も大幅に拡大

 近年のAI需要の拡大によってAIサーバ市場は成長を続けている。TrendForceによると、AIサーバは2023年、サーバの総出荷台数の約9%を占め、この割合は2026年には15%にまで増加する見込みだという。TrendForceは、2022〜2026年までのAIサーバ出荷台数の年平均成長率(CAGR)が22%となると予測。また、2023年のAIチップの出荷数についても、前年比46%の伸びをみせることを見込んでいる。

AIサーバの出荷台数予測(2022〜2026年)[クリックで拡大] 出所:TrendForce
AIサーバの出荷台数予測(2022〜2026年)[クリックで拡大] 出所:TrendForce

 TrendForceの分析によると、現在AIサーバ市場で支配的な存在となっているのがNVIDIAのGPUで、その市場シェアは60〜70%に及ぶという。ここに続くのはクラウドサービスプロバイダーが独自開発したASICで、市場シェアは20%以上となっている。

 TrendForceは、NVIDIAの高い市場シェアを支える大きな要素として3つを挙げている。1つ目は、NVIDIAのAI向けGPU「A100」および「A800」が、米国と中国両方のクラウドサービスプロバイダーから求められている点だ。なおTrendForceは、2023年下半期にはこの需要が新製品の「H100」「H800」へと徐々に移行していくことを予測。「NVIDIAは現状に甘んじることなく、『DGX』や『HGX』といった自社製のマシンソリューションの積極展開によって、各モデルの訴求力を高めている」(TrendForce)という。

 TrendForceが2つ目に挙げるのが、ハイエンドGPU、特にA100およびH100の収益性だ。同社の調査によると、NVIDIAのGPU市場における優位性によってH100の価格変動は大きくなっていて、購入量によっては5000米ドル近い差が生じる可能性もあるという。

 そして、3つ目がチャットボット(chatbot)およびAIコンピューティングの継続的な拡大だ。TrendForceは、2023年下半期にかけ、クラウドや電子商取引サービス、インテリジェント製造、金融、保険、スマートヘルスケア、ADAS(先進運転支援システム)など、さまざまな専門分野において採用が加速することを予測。GPUを4〜8基搭載したクラウド型や、2〜4基搭載したエッジ型を中心に、AIサーバの需要が急増しているという。こうした傾向から、TrendForceは、NVIDIAの主力モデルであるA100とH100を搭載したAIサーバの出荷台数が、年間50%という成長率で増加することを予測している。

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