「正解」の喜びを生徒に、個性に合った問題をAIが出題:正解/不正解の傾向を分析(2/2 ページ)
NTT コミュニケーション科学基礎研究所が主催するコミュニケーション技術に関するイベント「オープンハウス2023」では、生徒の“個性”に合った問題を出題する教育AIや、磁気作動式ピンディスプレイが展示された。
磁気動作ピンディスプレイ
同社は、非電気的に立体形状を表現できる磁気作動式ピンディスプレイ「MagneShape」も展示した。視覚障害者の案内板などでの活用を想定している。
MagneShapeは、マグネットシート、ピンを収めるハウジング、ネオジウム磁石が付いた磁性ピン(直径3mm)のみで構成されている。ハウジングをマグネットシートの上で動かすことで、磁石同士の反発によってピンが上がったり、下がったりするシンプルな仕組みだ。
マグネットシートの磁気パターンは、磁気材料上の磁気パターンを書き換える技術を応用することで簡単に変更可能で、ハートや星、好きな文字の形にピンを動かすことができる。また、ハウジングに収めるピンの数は、用途に合わせて600本以上でも対応できるという。
従来の形状変化ピンディスプレイは、電気制御によってピンを作動させるものが主流だ。しかし、電気的にモーターを動かしピンを作動させる場合は、ピンの数に合わせて数百のモーターが必要になるため、配線や機械的構造が複雑化しやすく、構築が難しかった。一方、従来の磁気作動式ピンディスプレイでは、配線や機械的構造がシンプルな反面、ピンを高く上下させるために強い磁石を必要し、強い磁石は隣接する磁石同士で磁気干渉を起こしやすいという課題があった。
MagneShapeは、鉄などのポットに磁石を収めて、磁場分布を局所に集中させるポット磁石を使用することで、隣接する磁石の磁気干渉回避に必要な距離を通常の23.4mmから約6mmに短縮した。担当者は「ポット磁石は、市販品では形状やサイズ、入手数が限られていて、コストや汎用性の観点で課題があった。MagneShapeでは、汎用素材を用いたポット磁石を使用することで、多様な形状、サイズのピンが作成可能になり、コストも削減できた」とコメントした。
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