野口聡一さんが宇宙で感じた「生と死」、その近さ:電子機器設計/組み込み開発メルマガ 編集後記
2023年6月20日、インテルが主催するイベント「Intel Connection 2023」に参加しました。宇宙飛行士の野口聡一氏らが登壇した基調講演の中で、特に印象に残った死生観やサステナビリティに関する部分を実際の会話に近い形でご紹介します。
この記事は、2023年6月26日発行の「電子機器設計/組み込み開発 メールマガジン」に掲載されたEE Times Japan/EDN Japanの編集担当者による編集後記の転載です。
※この記事は、「電子機器設計/組み込み開発 メールマガジン」をお申し込みになると無料で閲覧できます。
野口聡一さんが宇宙で感じた「生と死」、その近さ
2023年6月20日、インテルが主催するイベント「Intel Connection 2023」に参加しました。
基調講演には宇宙飛行士の野口聡一氏らが登壇し、インテルの社長である鈴木国正氏が次々に質問をぶつけていました。エレクトロニクス領域と直接つながる話題ではなかったものの、宇宙での経験から考える死生観やサステナビリティについてなど、いろいろなお話が聞けました。特に印象に残った部分を、実際の会話に近い形でご紹介します。
鈴木氏:宇宙飛行士を目指したきっかけは何ですか。私は1970年の大阪万博で4時間半並んで「月の石」を見て感動しましたが、当時「宇宙飛行士になろう」という道はどこにもなかったように思います。
野口氏:大阪万博には私も行きましたが、月の石は覚えていません。宇宙に親しみを持ったのは漫画や映画からです。高校生のころ、立花隆氏の著書「宇宙からの帰還」を読んだことで職業として現実味が出ました。宇宙に行くことの良さだけではなくその後の燃えつき感も描かれ、決して薔薇色のストーリーではありませんでした。宇宙を目指し始めた最初の時点で、行くまでと行った後の落差を意識していました。
鈴木氏:実際に宇宙に行ってみた体感はどのようなものでしたか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 宇宙光通信用光源モジュール、宇宙空間で性能実証
三菱電機は、開発した大容量宇宙光通信用の光源モジュールを、超小型人工衛星「OPTIMAL-1」に搭載し、宇宙空間での性能実証に成功したと発表した。 - 1年後には気球で宇宙遊覧ができる!? プロジェクトが始動
岩谷技研は2023年2月21日、「宇宙の民主化」をスローガンに掲げた「岩谷技研『OPEN UNIVERSE PROJECT』始動」の記者説明会を実施した。会見では、取り組みの概要と宇宙遊覧に使用される実際のキャビンが披露された。 - Infineon、宇宙向けのFRAMを発表
電力は宇宙では貴重だ。FRAM(強誘電体メモリ)が地球から離れたところで使用されるアプリケーションにとって理想的なメモリであるのもそのためである。オペレーションの間だけではなく、デバイスがプログラミングされる際にもエネルギー消費が重要となる。そのことは、Infineon Technologies(以下、Infineon)の最新の極限環境向けシリアルインタフェース対応FRAMの主な特長でもある。 - 三菱電機、小型の宇宙光通信用光受信器を開発
三菱電機は、レーザー光線を利用した宇宙光通信の機能と受信方向を検出する機能を統合した「光受信器」を開発したと発表した。災害現場における状況把握などの用途で、大容量かつ高速、長距離の宇宙光通信ネットワークを構築することが容易になる。 - 見える世界を広げるために
2023年5月15日からEE Times Japan/EDN Japan編集部に配属となりました、新入社員の浅井と申します。エレクトロニクス領域について学ぶことで自分の世界が広がっていくことが素直にとても楽しみです。そして読者の皆さまにもそう思っていただけるメディアを作れるよう、頑張ります。