OEG、PFAS含有量の調査および分析サービス開始:電子機器・部品を対象に
OKIエンジニアリング(OEG)は、電子機器/部品について、「PFAS(有機フッ素化合物)含有量の調査および分析サービス」を2023年7月12日より始めた。
世界各国におけるPFAS規制強化の動きに対応
OKIエンジニアリング(OEG)は、電子機器/部品について、「PFAS(有機フッ素化合物)含有量の調査および分析サービス」を2023年7月12日より始めた。
PFASの種類は4500種にも及ぶという。耐熱性や難燃性、電気絶縁性、撥水・撥油性、潤滑性、耐薬品性などに優れ、電線被覆材やプリント基板、コーティング剤、液晶材料などに用いられている。
ただ、一部の製品では発がん性や生殖毒性(胎児への影響)、内分泌かく乱性などが報告されており、世界の主要な国・地域で規制が強化されている。規制の対象となる物質は数千種類に達し、PFASが含まれる機器や部品を製造する企業は、その含有量を把握する必要があるという。
今回の取り組みはこうした規制強化の動きに対応したもの。顧客に代わり、OEGが使用する部品や材料に含まれるPFAS量を調査し、「顧客指定のフォーマット」あるいは、「chemSHERPAフォーマット」の形式で回答する「PFAS含有量調査サービス」を始めた。
同時に、製造が中止された部品や海外メーカー製の部品など、PFAS含有量に対する情報を直接入手できない場合は、独自に対象部品の含有量を測定する「PFAS含有量分析サービス」もワンストップで提供する。このサービスで対応するのは、規制対象となっているPFASのうち15種類である。
なおOEGでは、これまでの液体クロマトグラフィー分析法(LC-MS法)に加え、液体質量クロマトグラフィー分析法(LC-MS/MS法)を新たに導入するなどして、分析可能な対象を広げた。
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