検索
インタビュー

「日本は有利」、自動車と産機で事業拡大を狙うオンセミ社長就任1年半後の林孝浩氏(3/3 ページ)

2022年3月にonsemiの日本法人社長に就任した林孝浩氏に、この1年半の変化や、onsemiの戦略について聞いた。

Share
Tweet
LINE
Hatena
前のページへ |       

Teslaが「SiC使用量削減」と発表も、影響なし

――2023年3月に、Teslaが電動パワートレインでのSiC使用量を削減する方針を示しましたが、その影響はありますか。

林氏 SiCへの移行というメガトレンドは変わらないのではないか。エンドユーザー(自動車の購入者)にとって航続距離の長さは大事なポイントだ。同様に、充電時間や頻度の低減も求められている。エンドユーザーの要求がそこにある限り、自動車メーカーも(そうした要求を実現できるSiCを)重視するのではないか。実際に、日本の自動車メーカーは、この1年間で一気にEVに舵を切っている。それに伴い、SiCへの移行も進んでいるという印象を受ける。

――センシングについては、いかがですか。

林氏 イメージセンサーは、これまでM&Aで取得してきた技術を生かし、高いシェアを維持している。2022年のADAS市場では68%のシェアを獲得した。日本でも、車載分野での採用が多い。

 製品開発においては、ハイダイナミックレンジ、低照度対応、低消費電力、サイバーセキュリティと機能安全に注力している。さらに、iToF(indirect Time of Flight)技術を使用した新しいイメージセンサーも開発中だ。動いている人物や物体をより高精度に3次元で捉えることが可能になるセンサーで、2024年初頭のサンプル出荷を予定している。

左=向かって右の写真がハイダイナミックのイメージセンサーを用いたときの映像の例。太陽光が強くても見やすくなっている/右=右の写真が低照度に対応したときの映像。左に比べて人物や自転車がはっきり見えている[クリックで拡大] 出所:オンセミ

iToF技術を用いたイメージセンサーを、「Smart iToF」として2024年にもサンプル出荷する予定だ[クリックで拡大] 出所:オンセミ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページへ |       
ページトップに戻る