パワー半導体デバイスのOSATが「量産対応」をアピール、大分デバイステクノロジー:ネプコンジャパン2024
大分デバイステクノロジーは、「第1回 パワーデバイス&モジュールEXPO」(2024年1月24〜26日/東京ビッグサイト)に出展し、自社開発の次世代パワーモジュール汎用パッケージや、6in1パワーモジュールなどを展示した。
大分デバイステクノロジー(以下、ODT)は、「第38回ネプコンジャパン」(2024年1月24〜26日/東京ビッグサイト)の構成展として初めて開催された「第1回 パワーデバイス&モジュールEXPO」に出展した。
ODTは、パワーデバイスの設計、開発試作から量産までを行う半導体後工程受託製造(Out Source Assembly and Test/以下、OSAT)企業だ。ブースでは、同社が開発した次世代パワーモジュール汎用パッケージ「FLAP」や6in1パワーモジュール「SU-1」を展示した。
FLAPは、ODTが特許を保有する金属粒子焼結合技術、主回路接続部への超音波接合技術、小型パッケージ設計技術(高耐熱材料、低熱抵抗パッケージ構造など)により実現した、SiC(炭化ケイ素)/GaN(窒化ガリウム)/酸化ガリウム(Ga2O3)などの高性能デバイス向けのパワーモジュール汎用パッケージだ。同社の従来のパッケージに比べ、体積が91%削減(71×40×5mm)、熱抵抗が91%減少(0.088℃/W)、パッケージインダクタンスが92%減少(4.7nH)している。
SU-1は、IGBTと環流ダイオードを搭載した定格電圧/電流が650V/400Aの6in1パワーモジュールだ。動作温度は150℃で、3相インバーターに対応している。主な用途は、モーター駆動や産業用インバーターで、EV(電気自動車)向けも開発中だという。
ODTブースでは、富士通ゼネラルグループの電子デバイス事業を担う富士通ゼネラルエレクトロニクスも次世代パワーモジュールを展示した。
富士通ゼネラルは2024年1月12日、パワーモジュールの増産と安定供給に対応すべく、富士通ゼネラルエレクトロニクスがODTの工場内に新たな生産ラインを開設すると発表した。主に、家電や産業機器向けの中電力容量帯のパワーモジュールを製造する予定で、生産台数は月産6万台を見込む。本格稼働は2024年4月を予定している。
ODT社長の安部征吾氏は、今回の展示について「ネプコンジャパンには、過去10年ほど出展している。今回から『パワー半導体デバイスの量産対応』を前面に押し出していることが影響してか、ブース来訪者は過去最多だ。特に、個別の商談が多く、パワー半導体に注目が高まっていることが伺える」と述べた。
また、後工程の重要性については「TSMCやRapidusなど、先端半導体の前工程に注目が集まりがちだが、後工程のパッケージ技術がなければ半導体デバイスは完成しない」と語る。「金額ベースでは、半導体デバイスの完成品の約7割が後工程の技術だ。現在の政府支援/補助金は前工程に偏ったものであり、このままでは国内で製造した半導体チップを海外の後工程工場で完成させてから再度輸入することになってしまう。日本政府には、国内の半導体サプライチェーンの強化のために、前工程と後工程でバランスの良い支援をしてもらいたい」(安部氏)
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