旧Altera部門の新社名は「Altera」、Intelが発表:買収から9年、また元の名前で展開
Intelは、同社から分離したFPGAを手掛けるプログラマブル・ソリューション・グループ(PSG)事業(旧Altera部門)の社名をAlteraに決定したと発表した。今後2〜3年以内のIPOを目指している。
Intelは2024年2月29日(米国時間)、同社から分離したFPGAを手掛けるプログラマブル・ソリューション・グループ(PSG)事業(旧Altera部門)の社名をAlteraに決定したと発表した。
Intelは2015年、167億米ドルでFPGA大手のAlteraを買収。以降、旧Alteraを母体とするPSGがFPGA事業を展開してきたが、Intelは2023年10月、同事業を2024年1月1日に独立した企業として分離すると発表していた。分離後はIntelのエグゼクティブバイスプレジデントでデータセンター/AIグループのゼネラルマネジャーを務めていたSandra Rivera氏が、CEO(最高経営責任者)に就任し指揮を執っている。
今回、Rivera氏およびAlteraのCOO(最高執行責任者)であるShannon Poulin氏は、550億米ドルを超える市場機会においてリーダーシップを確保すること、ファブリックにAI(人工知能)を組み込んだ唯一のFPGAを含むポートフォリオを拡大すること、そして顧客が抱える課題の解決に貢献することなど、Alteraの戦略も発表している。
Rivera氏は、「顧客がますます複雑化する技術的課題に対処し、競合他社との差別化を図り、価値実現までの時間を短縮する中で、当社にはFPGA市場を再活性化するチャンスがある。われわれは通信、クラウド、データセンター、組み込み、産業、自動車、軍用機の各市場セグメントにおいて、プログラマブルソリューションとアクセス可能なAIを幅広いアプリケーションに提供するため、大胆かつ俊敏で顧客重視のアプローチでリードしていく」とコメントしている。
なお、Intelは今後2〜3年以内にAlteraのIPOを実施する方針で、「(上場後も)Intelが過半数株式を保持したまま、事業の成長を加速させるために民間の投資家との機会を探る可能性がある」などと説明している。
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