MicrochipがTSMCとの提携を拡大、JASMを通じて40nm特化の生産能力を確保:サプライチェーン強化戦略の一環
Microchip Technologyは2024年4月8日(米国時間)、TSMCとの提携を拡大し、同社が株式の過半数を保有するJASM(Japan Advanced Semiconductor Manufacturing)を通じて、40nmに特化した生産能力の提供を受けると発表した。自動車、産業、ネットワーク用途を含むさまざまな市場におけるサービス提供能力を強化する。
Microchip Technology(以下、Microchip)は2024年4月8日(米国時間)、TSMCとの提携を拡大し、TSMCの製造子会社であるJASM(Japan Advanced Semiconductor Manufacturing)を通じて、40nmに特化した生産能力の提供を受けると発表した。
Microchipは、JASMからのウエハー供給により、自動車、産業、ネットワーク用途を含むさまざまな市場におけるサービス提供能力を強化する。TSMCとの提携拡大は、Microchipのサプライチェーン強化戦略の一環として進めたもの。Microchipはこの他にも、自社工場の生産能力強化に向けた投資や、ウエハー工場、ファウンドリー、組み立て、テスト、OSATとの地理的多様性/冗長性の確立などに取り組んでいる。
TSMC NORTH AMERICA 経営管理担当 シニアバイス プレジデントのRose Castanares氏は「Microchipとの連携強化は、長期的な成長とイノベーションをサポートするというTSMCのコミットメントをさらに裏付けるものだ」とコメントした。
Microchip グローバル製造・技術担当 シニアバイスプレジデント Michael Finley氏は「TSMCとの連携強化により、供給管理における信頼性をさらに向上させる。これにより、弾力性および堅牢性の高いサポートを顧客に提供できるようになる」と語った。
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