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シリコンウエハー出荷面積、24Q1は前期比5.4%減:一部ファブの稼働率は底を打つ
SEMIによると、2024年第1四半期(1〜3月)の世界シリコンウエハー出荷面積は28億3400万平方インチとなり、2023年第4四半期(10〜12月)に比べ5.4%減少した。前年同期に対しては13.2%減となる。
ICファブの継続的な稼働率低下と在庫調整が影響
SEMIは2024年5月1日(米国時間)、2024年第1四半期(1〜3月)の世界シリコンウエハー出荷面積が28億3400万平方インチとなり、2023年第4四半期(10〜12月)に比べ5.4%減少したと発表した。前年同期に対しては13.2%減となる。
SEMIは、SEMI Silicon Manufacturers Group(SMG)によるシリコンウエハー業界の分析結果に基づき、四半期ごとの出荷面積を公表している。このデータは、ウエハーメーカーがエンドユーザーに出荷したバージンテストウエハー、エピタキシャルウエハーを含むポリッシュドウエハーとノンポリッシュドウエハーの面積を集計したものである。
SEMI SMGの会長で、GlobalWafersの副社長兼主席監査人を務めるリー・チャンウェイ(李崇偉)氏は、「ICファブの継続的な稼働率低下と在庫調整により、2024年第1四半期は全てのウエハーサイズでマイナス成長となった」とコメント。注目すべき点として、「AI(人工知能)の普及が、データセンター向け先端ノードロジック製品やメモリの需要を押し上げている。一部のファブにおいては稼働率が2023年第4四半期に底を打っている」ことを挙げた。
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