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アルミホイルより薄い! 厚さ6μmの低周波ノイズ対策用パーマロイシート「人とくるまのテクノロジー展 2024 YOKOHAMA」で展示

TDKは2024年5月16日、低周波ノイズ対策用の超薄型パーマロイシート「IPM series」の販売を開始した。高透磁率材「パーマロイ合金」を使用したもので、自動車の電動化に伴って増加する低周波ノイズの遮蔽に貢献する。

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 TDKは2024年5月16日、低周波ノイズ対策用の超薄型パーマロイシート「IPM series」の販売を開始した。高透磁率材「パーマロイ合金」を薄膜シートに形成したもので、磁性層の厚さはアルミホイルの約半分の6μm、重量は100mm×150mmサイズで0.6g。ノイズ吸収性は1MHz以下で1000(代表値)、シールド効果は100kHz時で6dBだ。フレキシブル性にも優れていて、直径5mmのものにも巻き付けることができる。

今回発表した「IPM series」(左)、従来製品の「IFL series」(右)
今回発表した「IPM series」(左)、従来製品の「IFL series」(右)[クリックで拡大]

 kHz帯という低周波のノイズ対策には、厚みのある素材しか活用されておらず、スペース面での課題があった。

 IPM seriesは、パーマロイ合金、銅、ナノ分散ポリピロール液(Ppy)の主に3層で構成されている。Ppyはアキレスと共同開発したもので、TDKのめっき処理技術やプロセス技術により、薄型軽量化と十分なシールド特性を実現した。

 TDKの従来製品「IFL/IFM series」に比べて、厚みを約80%、重さを約90%削減した上で、シールド効果は65%向上させている。使用可能な温度環境は−40℃〜85℃で、最大125℃耐熱品の開発も進めているという。

 アプリケーションは、自動車車内のディスプレイやコントロールユニットやスマートフォンを想定していて、自動車の電動化に伴って増加する低周波ノイズを効果的に遮蔽するという。

IPM seriesの概要IPM seriesの特長 左=IPM seriesの概要/右=IPM seriesの特長[クリックで拡大] 出所:TDK

 TDKは、IPM seriesの第1弾として「IPM01-003RQ300X200」を2024年5月から生産開始した。サイズは300mm×200mmで、顧客の要望に合わせたカスタムカットにも対応する他、引き合いに応じてロールでの販売も検討する。オプションとして、導電性/非導電性両面テープ付きでの提供も可能だ。

 生産予定数量は、2024年内は鳥海工場(秋田県にかほ市)で月産1000枚、2025年1月からは稲倉工場西サイト(秋田県にかほ市)で月産1万枚を見込んでいる。サンプル価格は4500円(税抜き)。

 TDKは、2024年5月22日から開催される「人とくるまのテクノロジー展 2024 YOKOHAMA」(パシフィコ横浜)でIPM seriesを展示する。同社担当者は「IPM seriesの最大の特長は業界トップクラスの薄さだ。展示会場で実際に見て、触って、その良さを肌で感じてほしい」と語った。

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