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2024年世界半導体市場は前年比16%増、AI需要がけん引:WSTS春季予測(2/2 ページ)
WSTS(世界半導体市場統計)によると、2024年の世界半導体市場規模は2023年に比べ16.0%増の6112億3100万米ドルとなり、再拡大すると予測した。多くの製品がマイナス成長となる中で、メモリや一部のロジック製品などAI(人工知能)関連の需要が急拡大する。
2024年は米州、アジア太平洋地域が2桁成長、日本は7兆円規模に迫る
2024年の地域別市場予測は、全地域でプラス成長(日本は円ベースで4.6%増、ドルベースだと1.1%減)となるものの、成長率では大きな差が現れた。特に米州は前年比25.1%増、アジア太平洋は17.5%増と大きく伸びる見通しだ。
日本の半導体市場(円ベース)は、2023年に前年比3.8%増の約6兆5637億円となった。2024年は同4.6%増の約6兆8670億円に達する見通し。2025年には同9.3%増の約7兆5088億円規模と予測した。
2024年の製品別市場予測は、ディスクリートが前年比7.8%減の327億7300万米ドル、オプトエレクトロニクスが同1.0%減の427億3600万米ドル、センサー&アクチュエーターが同7.4%減の182億6500米ドル、IC全体は同20.8%増の5174億5700万米ドルと予測した。ICの内訳は、メモリが前年比76.8%増、ロジックが同10.7%増、マイクロが同1.6%増、アナログは同2.7%減とみている。
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