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「半導体技術者検定 エレクトロニクス4級」を記者が受験!その結果は……電子機器設計/組み込み開発メルマガ 編集後記

「半導体技術者検定」に新設された「エレクトロニクス4級」を受験しました。

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 この記事は、2024年7月8日発行の「電子機器設計/組み込み開発 メールマガジン」に掲載されたEE Times Japan/EDN Japanの編集担当者による編集後記の転載です。

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「半導体技術者検定 エレクトロニクス4級」を受験!

 先日、「半導体技術者検定 エレクトロニクス4級」を受験しました。

 同検定は「半導体の作り手と使い手の知識を客観的かつ公正に認定する」(同検定HPより)ことを目的とするもので、半導体全般に関する知識が問われます。もとは半導体チップの品質テストに関する検定として2014年から「半導体テスト技術者検定」の名で実施してきたものを、2019年からは半導体全般に対象範囲を広げ、現在の名称で実施されているそうです。

 1〜3級で構成されていた同検定に、2024年6月開催の第18回から新しく「エレクトロニクス4級」が設置されました。受験対象者は半導体をこれから学ぶ人とされていて、出題内容は高校の物理/化学に基づくものです。おそらく、半導体業界の裾野を広げ、学生や若年層に興味を持ってもらうことが目的での新設ではないでしょうか。

 電子工学や半導体に関わる経験がなかった私が、EE Times Japan/EDN Japan編集部に配属されて1年。自分の現在地の確認にはうってつけですし、4級の試験が初実施というのも良いタイミングだと思い、受験することにした次第です。

「過去問」なしの試験勉強って難しい

 申し込みから試験当日までは約1カ月。参考図書として同検定HPに記載のあった書籍を用意し、もくもくと読み進めたり戻ったりする日々が続きました。

 受験を決めた際、編集後記にその旨を書いてしまったため、もちろん結果についても書かなくてはいけません。「落ちるわけにはいかない」というプレッシャーがある状態で勉強していると、大学4年生のころの卒業をかけた試験期間を思い出し、心がざわざわします。

 私が主に勉強に使った書籍は、高崎和之監修『基本からわかる電子回路』(2021年、ナツメ社)と井上伸雄/蔵本貴文著『「半導体」のことが一冊でまるごとわかる』(2021年、ベレ出版)です。前者はタイトル通り電子回路の入門書で、「なんとなく」で理解していた電子回路の仕組みについて整理することができました。後者はより幅広く半導体ビジネスやその歴史についても触れたもので、一般向けの教養書といった印象でした。半導体業界の草創期を率いた研究者たちのちょっとした伝記のような要素もあり、面白い読み物でした。

 参考図書が面白いのはいいのですが、今回の試験はエレクトロニクス4級が新設されて初めての実施ということで、試験勉強の定石である「過去問」の演習は不可能。本を読むほかに、高校生向けにインターネット上で無料公開されている物理/化学の映像授業などを見てみましたが、これでいいのだろうかという気持ちが拭えませんでした。

反省がたくさんの試験当日

 そして迎えた試験当日。試験はCBT(Computer Based Testing)方式で時間は60分、問題数は45問で全て四者択一方式となっていて、31問以上正解で合格です。

 問題には半導体業界のビジネスモデルや各回路素子の役割、製造工程、論理回路、電圧/電流/抵抗の計算など、基礎的な内容が満遍なく取り上げられていました。ビジネスや回路素子の役割についての問題はさすがに即答できましたが、計算問題は手応えを感じず。他にも、分かりそうで分からない問題やさっぱり記憶にない問題もいくつかあり、猛省する60分間でした。

 試験時間が終了すると、すぐさま試験結果が画面に表示されます。

 その結果は……

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