日向灘地震の半導体/電子部品各社への影響:随時更新
2024年8月8日に発生した宮崎県日向灘を震源とする地震で被災した、九州に生産拠点を持つ半導体/電子部品各社の被害状況をまとめる。【最終更新:2024年8月22日】
本稿では、2024年8月8日に発生した宮崎県日向灘を震源とする地震で被災した、九州に生産拠点を持つ半導体/電子部品各社の被害状況および復旧状況をまとめる。
京セラ(2024年8月19日に情報を更新)
京セラは2024年8月9日、鹿児島国分工場(鹿児島県霧島市)と鹿児島隼人工場(鹿児島県霧島市)の2工場において、一部の生産設備に被害が発生し、対象製品の生産を停止したと発表した。国分工場ではセラミックや電子部品を、隼人工場ではサーマルプリントジェットやインクプリントジェットなどのプリンティング製品を製造している。人的被害については、従業員3人が負傷(軽傷)し、うち1人が病院で治療を受けたという。同社広報は「一刻も早い復旧に向けて、被害規模や復旧開始時期については現在調査中だ」と説明した。
京セラは2024年8月19日、宮崎県日向灘を震源とする地震の影響に関する情報を更新した。一次生産を停止していた鹿児島国分工場および鹿児島隼人工場において、いずれも順次生産を再開している。
ラピスセミコンダクタ(2024年8月19日に最終報を発表)
ロームは2024年8月9日、グループ企業であるラピスセミコンダクタ宮崎工場(宮崎県宮崎市)において、生産設備の状況確認と安全確保のため、一時的に稼働を停止したと発表した。なお、ラピスセミコンダクタ宮崎第二工場(宮崎県国富町)を含めて、従業員、建物等に被害はないという。
ロームは2024年8月19日、宮崎県日向灘を震源とする地震の影響に関する最終報を発表した。ラピスセミコンダクタ宮崎工場については、順次、生産装置を立ち上げ、稼働を再開している。
千住金属工業
千住金属工業は2024年8月9日、九州地域にある各拠点(施設/建物)および人的な被害がなく、生産活動に問題がないことを確認したと発表した。物流などのサプライチェーンへの影響については現在調査中だ。
I-PEX
I-PEXは2024年8月9日、地震による製品の供給体制への影響はないと発表した。
ソニーセミコンダクタソリューションズ
ソニーセミコンダクタソリューションズは2024年8月9日、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリングの鹿児島テクノロジーセンター(鹿児島県霧島市)を含む九州地域の拠点において、人的被害および建屋/ファシリティに大きな被害はなかったと発表した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「令和6年能登半島地震」半導体/電子部品各社への影響
2024年1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」で被災した、北陸に生産拠点を持つ半導体/電子部品各社の被害状況をまとめる。【最終更新:2024年3月21日】京セラ、鹿児島国分工場内に新工場棟を建設
京セラは2022年8月、積層セラミックコンデンサー(MLCC)の生産能力増強や技術開発力の強化などに向け、鹿児島国分工場内に「第5-1-2工場」を建設すると発表した。新工場棟は2024年5月に稼働の予定。ロームが宮崎の工場取得完了、SiCパワー半導体や基板生産へ
ロームは2023年11月7日、ソーラーフロンティア旧国富工場(宮崎県国富町)の取得を完了した。今後、8インチのSiCウエハー対応ラインを構築し、SiCパワー半導体生産の主力工場として活用する方針で、SiC基板も生産する予定だ。マイコン内蔵の薄型アクティブ光モジュール
I-PEXは、アイオーコア製シリコンフォトニクスIC「光I/Oコア」を搭載したマイコン内蔵の薄型アクティブ光モジュール「LIGHTPASS-EOB 100G」を開発、2021年11月よりサンプル出荷を始める。通信機器などの内部に用いる光インターコネクション用途に向ける。「融点が変わる」はんだ材料 実装温度は250℃、耐熱温度はそれ以上
千住金属工業は、「オートモーティブワールド2024」にて、融点変換型はんだ材料「TLP PREFORM」「TLP PASTE」や低温ではんだ付けできるソルダリングソリューション「MILATERA(ミラテラ)」を紹介した。