ニュース
シャープ、衛星通信アンテナ開発で古野電気と協業:古野電気の実験艇に搭載し実証実験
シャープは、船舶向けLEO(低軌道)/MEO(中軌道)衛星通信アンテナの開発で、古野電気と協業する。古野電気の実験艇に同アンテナを搭載し、9月中旬より実証実験を行う予定。
船舶向けLEO/MEO衛星通信アンテナの早期実用化目指す
シャープは2024年9月4日、船舶向けLEO(低軌道)/MEO(中軌道)衛星通信アンテナの開発で、古野電気と協業すると発表した。古野電気の実験艇に同アンテナを搭載し、9月中旬より実証実験を行う。
海上では、携帯電話回線を利用したモバイルデータ通信が難しくなる。このため、船舶ではLEO/MEO衛星通信システムの導入が進んでいる。こうした中でシャープは、スマートフォンの設計で培った小型・軽量化技術や通信技術を活用し、小型で軽量のLEO/MEO衛星通信アンテナを開発中である。
そして今回、船舶向け機器における豊富な経験やノウハウを有する古野電気と協業し、船舶向けLEO/MEO衛星通信アンテナの早期実用化を目指すことにした。古野電気の実験艇による実証実験では、海上の試験用コースを航行しながら、橋などの障害物や船体の向き、速度が通信へ与える影響について検証する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- アオイ電子、シャープ三重工場で先端パネルパッケージ生産へ 26年稼働
アオイ電子とシャープは2024年7月9日、シャープ三重事業所に半導体先端パネルパッケージの生産ラインを構築すると発表した。アオイ電子の「FOLP(Fan-out Laminate Package)」を生産する予定で、2026年中の本格稼働を目指す。本格稼働時の生産能力は月産2万枚を予定している。 - シャープがディスプレイ事業を「縮小」、黒字化最優先で再起を図る
シャープの2023年度決算は、売上高が前年比8.9%減の2兆3219億円、営業損益が203億円、最終損益が1499億円と大幅赤字だった。ディスプレイデバイスの不振が影響したもので、同社は「今後は黒字化に向けて、デバイス事業を縮小する」と発表した。 - シャープとパイオニア、光ディスク事業で合弁解消
シャープは、光ディスク事業に関するパイオニアとの合弁関係を解消することで合意した。合意に基づき、シャープが保有する合弁会社「パイオニアデジタルデザインアンドマニュファクチャリング(PDDM)」の株式を、PDDMに譲渡する。 - シャープ、新構造の積層型太陽電池モジュールを開発
シャープは、新構造の化合物・シリコン積層型太陽電池モジュールを開発し、33.66%という世界最高の変換効率を達成した。化合物2接合型セルの厚みは、従来の化合物3接合型セルに比べ3分の1以下に薄くできるという。