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Rapidus、セイコーエプソン千歳事業所に後工程R&D拠点を開設へ:2026年4月から稼働予定
Rapidusは、セイコーエプソン千歳事業所(北海道千歳市)内にクリーンルームを構築し、半導体後工程の研究開発拠点「Rapidus Chiplet Solutions(RCS)」を開設すると発表した。2025年4月から製造装置を導入し、2026年4月を目標に研究開発活動を開始する計画だ。
Rapidusは2024年10月3日、同社が建設中の半導体製造拠点「IIM(Innovative Integration for Manufacturing)」に隣接するセイコーエプソン千歳事業所(北海道千歳市)内にクリーンルームを構築し、半導体後工程の研究開発拠点「Rapidus Chiplet Solutions(RCS)」を開設すると発表した。
RCSでは、「2nm世代半導体のチップレットパッケージ設計/製造技術開発」をテーマに、自動化も含めたチップレットパッケージの量産技術の開発を進めるとしている。クリーンルーム面積は約9000m2。FCBGA(Flip Chip-Ball Grid Array)プロセス、Si(シリコン)インターポーザープロセス、RDL(再配線層)プロセス、ハイブリッドボンディングプロセスに対応したパイロットラインを設置予定だ。
RCSには2025年4月から製造装置を導入し、2026年4月を目標に研究開発活動を開始する計画だという。
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