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「半導体メーカーもサステナビリティ戦略は必須」 onsemi CMO顧客も強く意識(2/2 ページ)

サステナビリティ戦略は半導体メーカーにとっても重要になっている。onsemiでシニアバイスプレジデント兼CMO(Chief Marketing Officer)を務めるFelicity Carson氏は、「顧客は半導体サプライヤーのサステナビリティ戦略を強く意識している。プロダクトカーボンフットプリントなどの情報提供を求める声も強くなっている」と語る。

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会津工場では節水のプロジェクトを実行中

――工場での取り組みはいかがですか。

Carson氏 各国/地域にある各工場で脱炭素の取り組みを進めている。それぞれの工場には、脱炭素に向けた施策を検討する担当チームがおり、各拠点のゼネラルマネジャーとともにそれらの施策を実施している。会津工場(福島県会津若松市)では、節水のための独自プロジェクトを行っている。水の無駄遣いを徹底的に削減するプロジェクトで、これは電力使用量の削減にもつながるので、力を入れて取り組んでいる。サステナビリティ関連の目標を達成するためには、各工場で独自に実施しているプロジェクトを他の製造拠点にも展開していくことが重要になる。

顧客もサステナビリティを強く意識

――顧客は、半導体メーカーのサステナビリティをどの程度気にしていますか。

Carson氏 地域によってある程度の差はあるが、例えばEUの顧客は非常に気にしている。われわれが脱炭素にどう取り組んでいるのか、どのような目標を掲げているのかなど、サステナビリティ関連の戦略や情報を求められることも多い。当社の事業や製品は、顧客企業の(GHG[温室効果ガス]プロトコルの)スコープ3に関わってくるからだ。特にEUは、GHG排出量の削減目標について独自の規制を発表していることもあり、取引相手のサステナビリティ戦略を重要視する傾向が強い。

 当社のサステナビリティ戦略や、カーボンフットプリントについての情報提供は、EMEA(欧州、中東、アフリカ)とアジアから強く要求されている。米国は、他の地域に比べるとそれほど強くはない。ただ、カーボンニュートラルは世界中の国/地域が政府主導で進めているので、情報提供を求める声はこれからも強くなっていくだろう。

――サステナビリティに関して、具体的な成果を教えてください。

Carson氏 当社は2024年7月に、2023年版のサステナビリティレポートを公開した。スコープ1とスコープ2については、2022年比で最大11%の削減、スコープ3については27%の削減に成功した。廃棄物転換率は70%、水の再利用率は42%にそれぞれ達している。

サステナビリティ戦略の成果の一例
サステナビリティ戦略の成果の一例[クリックで拡大] 出所:onsemi

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