キオクシア、PCIe 5.0対応EDSFF E1.S SSDを開発:クラウド向けに優れた性能を実現
キオクシアは、PCIe 5.0および、NVMe 2.0仕様に準拠したEDSFF E1.S SSD「KIOXIA XD8シリーズ」を開発、評価用サンプル品の出荷を始めた。優れた性能と熱管理を実現しており、クラウドやハイパースケールデータセンターなどにおけるストレージ用途に向ける。【訂正あり】
記憶容量は1.92/3.84/7.68Tバイト品を用意
キオクシアは2024年10月15日、PCIe 5.0およびNVMe 2.0仕様に準拠したEDSFF E1.S SSD「KIOXIA XD8シリーズ」を開発、評価用サンプル品の出荷を始めた。優れた性能と熱管理を実現しており、クラウドやハイパースケールデータセンターなどにおけるストレージ用途に向ける。
KIOXIA XD8シリーズは、同社のE1.S SSDとして第3世代品となる。PCIe 5.0(毎秒32Gトランスファー×4)およびNVMe 2.0仕様に準拠。OCP(Open Compute Project)Datacenter NVMe SSD v2.5仕様にも対応している。3次元フラッシュメモリ「BiCS FLASH」と自社開発のコントローラおよび、ファームウェアを搭載した。記憶容量は1.92/3.84/7.68Tバイト品を用意している。この他、9.5mmや15mm、25mmのヒートシンクオプションを備えている。
KIOXIA XD8シリーズは、シーケンシャルリード性能として最大12500Mバイト/秒を実現するなど、前世代品に比べ73%も向上させた。シーケンシャルライト性能は最大5800Mバイト/秒で、同じく20%改善した。同様にランダムリード性能は2300K IOPS(Input Output Per Second)となり48%も向上。ランダムライト性能は25%改善し、最大250K IOPSを達成した。
【訂正:2024年10月17日 14時22分 当初、「シーケンシャルリード性能として最大12500Gバイト/秒を実現する」と記載していましたが、「最大12500Mバイト/秒」の誤りです。お詫びして訂正いたします。】
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