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遠くも近くも鮮明に 自動でピントを合わせるアイウェアCEATEC AWARD 2024 総務大臣賞

ViXionは「CEATEC 2024」で、オートフォーカスアイウェア「ViXion01S(ヴィクシオンゼロワンエス)」を紹介した。同製品は「CEATEC AWARD 2024」で総務大臣賞を受賞した。

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 ViXionは「CEATEC 2024」(2024年10月15〜18日、幕張メッセ)で、オートフォーカスアイウェア「ViXion01S(ヴィクシオンゼロワンエス)」を紹介した。同製品は「CEATEC AWARD 2024」で総務大臣賞を受賞した。

オートフォーカスアイウェア「ViXion01S」
オートフォーカスアイウェア「ViXion01S」[クリックで拡大]

形状が変化するレンズが水晶体代わり

 ViXion01Sは、着用者の見え方や見ているものに合わせて自動でピントを調節するアイウェアだ。左右のフレームの中間にある測距センサーが見ているものとの距離を測定すると、それに合わせて左右のレンズが形状を瞬時に変化させ、ピントを合わせるという仕組み。ViXionは「左右のレンズが水晶体の代わりになる」と説明する。

フレームの内側にある小さい円のようなものがレンズ
フレームの内側にある小さい円のようなものがレンズ[クリックで拡大]

 遠視の矯正のために普段は眼鏡を着用する記者が実際に使用してみた。着用時はまず、デバイスの内側にあるレバーを操作し、手動でレンズ形状を変化させてピントを合わせる。今回は手元に名刺を用意して、文字が読みやすくなるように調節した。この操作によって「この距離のものを見るときはこのレンズ形状にする」という設定が完了する。

デバイスの内側。ピント調節レバーと充電ケーブルの差し込み口が見える
デバイスの内側。ピント調節レバーと充電ケーブルの差し込み口が見える[クリックで拡大]

 その後は、見るものや距離を変えると自動的にピントが合うようになった。手元の名刺から数十メートル先の人物に視線を移すと、1秒ほどでピントが合う。ViXion担当者によると、ピント調節が速すぎると酔いを感じる可能性があり、あえて1秒ほどかかるように設計しているという。ピントが自動で調節されることに慣れず少し違和感があったが、見え方は普段の眼鏡よりも鮮明に感じた。

 ViXionは同製品の利用シーンとして、PC作業や読書、電子工作などを想定する。なお、測距センサーを利用する性質上、自動車の運転ではフロントガラスにピントが合ってしまうなどの危険性があるため使用できない。

 CEATEC AWARDでは、「近視人口の増大などを踏まえ、『これからの社会に必要な』テクノロジーであることが高く評価された」(選評より)という。

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