HDD大手Seagateの四半期業績、売上高と利益が5四半期連続で増加:福田昭のストレージ通信(273)(3/3 ページ)
今回は、Seagate Technologyの2025会計年度第2四半期(2024年10月〜12月期)の業績を紹介する。
大容量HDD品は増加傾向、既存HDD品とSSDは減少傾向が続く
製品分類別の売上高では、「HDD製品」が前期比8%増、前年同期比57%増の21億6900万米ドルとさらに伸びた。内訳では「大容量品(マスキャパシティ品)」が前期比9%増、前年同期比79%の18億9400万米ドルと全体の伸びを支えた。HDD製品の売上高に占める大容量品の割合は87%で前四半期(前期)と変わらない。
製品別の売上高と総出荷記憶容量、平均記憶容量(ドライブ1台当たりの記憶容量)の推移(2024会計年度第2四半期(Q2FY24)〜2025会計年度第2四半期(Q2FY25))[クリックで拡大] 出所:Seagate Technology
「既存品(レガシー品)」の売上高は前期比2%増、前年同期比15%減の2億7500万米ドルである。「その他(SSDやシステム・ソリューションなど)製品」の売上高は前期比5%減、前年同期比9%減と漸減傾向が続く。
大容量品のニアラインHDDが出荷記憶容量で全体を牽引
総出荷記憶容量は、HDD製品全体が前期比10%増、前年同期比59%増の150.8EB(エクサバイト:1018バイト)とさらに伸びた。総出荷記憶容量のほとんどを占める「大容量品(マスキャパシティ品)」は前期比9%増、前年同期比68%増の140.0EBである。マスキャパシティ品の大半を占めるニアラインHDDが前期比10%増、前年同期比77%増の125.8EBと全体をけん引している。
既存品(レガシー品)の総出荷記憶容量は前期比13%増、前年同期比10%減の10.8EBである。前期比では伸びたものの、漸減傾向が止まったかどうかはまだ不明だ。
ドライブ1台当たりの平均記憶容量は、HDD全体が前期比9%増、前年同期比41%増の11.6TB(テラバイト:1012バイト)である。大容量品(マスキャパシティ品)が前期比5%増、前年同期比26%増の15.0TBと容量を伸ばした。既存品(レガシー品)の平均記憶容量は前期比25%増、前年同期比15%増の3.0TBである。既存品の平均容量が3.0TB台に載るのは初めてとみられる。緩慢ながらも、既存品の容量拡大が続いていることが分かる。
(次回に続く)
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