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ロームがシリコンウエハー事業から撤退、3月末で生産終了:業績への影響は軽微
ロームがシリコンウエハー事業から撤退する。同社は子会社のローム・アポロにおいて、LSIなどの自社製品用にシリコンウエハーを内製していたが、2025年3月末で生産を終了する予定だ。
ロームがシリコンウエハー事業から撤退する。同社は子会社のローム・アポロにおいて、LSIなどの自社製品用にシリコンウエハーを内製していたが、2025年3月末で生産を終了する予定だ。
ロームは2024年11月、生産拠点再編や垂直統合型デバイスメーカー(IDM)からの一部脱却、設備投資の圧縮などを含む収益性改善のための施策を進めていくと発表していた。今回のシリコンウエハー事業撤退もその一環だ。
同社は子会社であるローム・アポロにおいて、LSIなどの自社製品用にシリコンウエハーを内製(外販はしていない)していたが、2025年3月末で生産を終了する。同社ではもともとBCP対策として内製および外部メーカー数社のウエハーで生産を実施しているため、撤退後はその外部ウエハーの比率が増加する形だ。なお、生産済みのウエハーを含め、内製ウエハーは当面使用する予定としている。
ロームは現在、土地や装置など資産売却なども含めて検討しているという。
事業撤退による業績への影響については「具体的な金額は非開示だが軽微だ」としている。
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