この記事は、2025年2月13日に発行した「モノづくり総合版 メールマガジン」に掲載されたコラムの転載です。
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半導体市場は2024年も順調に成長し、過去最高を記録しました。米Gartnerが2025年2月3日(現地時間)に発表したレポートによれば、2024年の世界半導体売上高は、前年比18%増となる6260億米ドルになったそうです。
ただし、売り上げランキング上位10社の結果をのぞいてみると、売上高を大きく伸ばしているのは、ほぼAI半導体やメモリを手掛けるメーカーだけだということが、よく分かります。
AI半導体とメモリの大きな成長の陰で、アナログ/パワー半導体分野は軒並み苦しんでいて、AIというメガトレンドが半導体業界にもたらす恩恵にあずかることができる企業は、今のところは限定的だといえます。
中でもNVIDIAの躍進が突出しているのは、多くのメディアで報じられている通りです。そのNVIDIAは、エッジデバイスで生成AIを実現するためのプラットフォーム「Jetson Orin Nano Super開発者キット」の発表からも分かるように、データセンター用だけでなくエッジにも力を入れ始めています。
NVIDIAの圧倒的な強さには目を見張るものがありますが、いくつか弱点もあります。
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