ニュース
半導体事業が好調のams OSRAM、日本市場では「非車載領域を強化」:本社CEOと日本法人社長が語る(2/2 ページ)
ams OSRAMの日本法人であるams-OSRAMジャパンは2025年2月20日、事業状況と戦略についての説明会を開催した。
2024年は半導体コア製品が7%成長
ams OSRAMの2024年のグループ全体での売上高は前年比1%減だった。半導体のコアポートフォリオの売上高は前年比で7%増加したという。Kamper氏は「簡単な年ではなかったが、ams OSRAMにとって分水嶺となる重要な年だった」と述べた。
Kamper氏は現職に就任した2023年以来、戦略的効率化プログラム「Re-establish the Base」を進めていて、その一環として半導体の非コアポートフォリオからの撤退など、コスト削減を行っている。2024年は「プログラムが実を結び始め、目標値を超えるコスト削減を実現できた」とした。
2027年までの成長モデルとして、半導体事業の売上高は年平均で6〜10%の成長、照明事業はやや減少または現状維持を目指す。
日本市場では非自動車領域を強化
日本市場でも、売上高の50%以上は自動車向けだ。針田氏は「車載領域でams OSRAMは確固たる地位を築いている。今後もどんどん成長させていく」としながらも、「モバイル/ウェアラブル機器、産業機器、医療機器など、他の領域でも伸びしろがある」と語った。2025年1月からは日本法人内に非自動車領域の営業活動に向けた部署を新設したという。
針田氏は「日本法人はオーストリアの本社と直接やりとりできる。顧客の声を本社に届けながらより良いサポートを提供していく」とした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
シールド不要の磁気位置センサーで自動車電動化を推進 ams OSRAM
自動車の電動化トレンドが加速する中で、位置センサーのニーズが高まっている。磁気位置センサーの開発に注力するams OSRAMに、同社製品の特徴について聞いた。最大1000個のRGB LEDをマイコン1つで制御可能に、ams OSRAM
ams OSRAMは「人とくるまのテクノロジー展 YOKOHAMA 2024」に出展し、ドライバーICを搭載したRGB LEDや高精度の静電容量センサーを紹介した。AppleがマイクロLED搭載「Apple Watch」の開発を中止か 戦略見直しを迫られたams OSRAM
ams OSRAMは、マイクロLED戦略の中核となるプロジェクトが「予期せぬキャンセル」となったことから、同戦略の見直しを行うと発表した。同社は顧客名を明かしていないが、市場調査会社などはAppleがマイクロLED搭載「Apple Watch」開発を中止したことによるものと見ている。世界車載半導体市場、2035年は1594億米ドル規模へ
電子情報技術産業協会(JEITA)は、「車載半導体・電子部品市場の需要額見通し」を発表した。今回は、ソフトウェアで自動車の機能を定義するSDV(Software Defined Vehicle)への本格移行を踏まえ調査した。25年のファウンドリー業界は20%成長 TSMCの最先端ノードは90%稼働
市場調査会社のCounterpoint Researchによると、2025年の半導体ファウンドリー業界の成長率は20%に達する見込みだという。主にTSMCや、AIの波に乗った小規模なライバル企業がけん引役だ。