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ロームがAI機能搭載マイコンを開発、学習と推論を単体で完結AI処理を1000倍高速化(2/2 ページ)

ロームが、ネットワーク不要で、学習と推論を単体で完結するAI機能搭載マイコンを開発した。産業機器をはじめあらゆる機器でセンシングデータを活用した故障予兆検知や劣化予測が実現できるという。

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さらなる高機能化などラインアップ拡充も計画

 「ML63Q253x-NNNxx」および「ML63Q255x-NNNxx」は、最大動作周波数48MHzの32ビットArm Cortex-M0+コアを搭載、CAN FDコントローラーや3相モーター制御PWMなど複数のタイマー機能、2ユニットの12ビットA-Dコンバーターも備え、消費電力約40mWの省電力性能を実現している。動作電圧は2.3〜5.5V、動作温度は−40〜+105℃だ。

「ML63Q253x-NNNxx」および「ML63Q255x-NNNxx」の概要
「ML63Q253x-NNNxx」および「ML63Q255x-NNNxx」の概要[クリックで拡大] 出所:ローム

 またロームは、マイコン導入前に学習/推論の効果を確認できるAIシミュレーションツール「Solist-AI Sim」を公式Webサイトで公開。同ツールで出力したデータは、実際のAIマイコンの学習データとしても活用でき、導入前の事前検証や精度向上に役立てられるという。さらに同社は、AIマイコンの導入を容易にするため、パートナー企業と連携したエコシステムを構築。モデル開発や導入支援などのサポート体制を整えている。

 ロームは今後、「ML63Q253x-NNNxx」および「ML63Q255x-NNNxx」をベースとして、Arm Cortex-M3やM33コア採用などによる高性能化や小型、小ピン化、周辺機能の強化などを行いラインアップを拡充していく方針だという。

今後の開発ロードマップ
今後の開発ロードマップ[クリックで拡大] 出所:ローム

 「ML63Q253x-NNNxx」および「ML63Q255x-NNNxx」はメモリサイズやパッケージ、ピン数、梱包仕様の違いで16機種を用意する予定だ。2025年2月より量産を順次開始している製品は、TQFPパッケージの8機種でサンプル価格3000円(税別)だ。

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