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赤字拡大のJDI、国内1500人削減へ CEOのキャロン氏は辞任:主力の車載事業切り離しも発表(2/2 ページ)
ジャパンディスプレイ(JDI)の2024年度通期業績は、売上高は前年比21%減の1880億円、営業損失は同29億円拡大し371億円の赤字、当期純損失は同339億円拡大し782億円の赤字だった。国内で1500人規模の人員削減を行うという。
2026年度に黒字化を目指す
JDIは、2026年度に黒字化を目指す。茂原工場生産終了によって売上高は2024年度の1880億円から800億円程度まで減少すると予測するが、コスト削減と収益向上施策の効果によって実現できるとしている。
なお、損益分岐点となる売上高は、2024年度は3085億円だったが、2026年には約80%減の630億円になる見込みだ。
JDIは、茂原工場の譲渡と一部知的財産権を筆頭株主である資産運用会社のいちごトラストに譲渡することを含めた基本合意書を締結したことも合わせて発表した。これによって現金支出を伴わずに、いちごトラストからの650億円の借入金を返済し た上で、JDIが掲げる「BEYOND DISPLAY」 戦略の実現に向けた成長資金も確保。ディスプレイ事業への依存低減と収益性向上を目指す。
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