ニュース
エッジAIデバイス開発を支援、ソニーセミコンが技術情報公開:ソフトウェアパッケージも提供
ソニーセミコンダクタソリューションズは、インテリジェントビジョンセンサー「IMX500」を活用したエッジAIデバイスの開発支援に向けて、「技術ドキュメント」とオープンソースの「ソフトウェアパッケージ」を公開した。
インテリジェントビジョンセンサー搭載機器を効率よく開発
ソニーセミコンダクタソリューションズは2025年8月、インテリジェントビジョンセンサー「IMX500」を活用したエッジAIデバイスの開発支援に向けて、「技術ドキュメント」とオープンソースの「ソフトウェアパッケージ」を公開した。
公開した技術ドキュメント「IMX500 Camera Development Guidebox」には、IMX500のデータシートをはじめ、ハードウェア設計レファレンス、ソフトウェアレファレンスマニュアル、AIインプリメンテーションガイド、IMX500ファームウェアなどが含まれる。これを活用すれば、エッジAIデバイスの初期設計から量産まで、効率よく開発できるという。
これらの技術ドキュメントは法人向けに、エッジAIセンシングプラットフォーム「AITRIOS(アイトリオス)」のマーケットプレイスで登録したユーザーには無償で提供される。
もう1つのソフトウェアパッケージ「Edge Device Core(EDC)」は、エッジAIデバイスの設計や実装時に、設計者が抱える「センサー制御」や「AIモデル管理」「デバイス運用」といった課題を解決するために用意した。共通のインタフェースと運用機能を提供することで、個別開発に依存せず、エッジAIの設計や開発、導入を統一的に進めることができるという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
センサーで微細プロセス、ロジックも12nm導入へ ソニーのイメージセンサー戦略
ソニーセミコンダクタソリューションズがオンラインで合同インタビューに応じ、今後導入を計画する先端プロセスについて、センサーで新開発の微細プロセスを採用するほか、ロジックで12nmプロセスも導入するといった詳細を明かした。微細化前倒しや3層積層の強化……「市場で勝ち切る」ソニーの半導体戦略
イメージセンサー市場において「勝ち切る」と目標を掲げ、技術力強化と成長投資を進めるソニーセミコンダクタソリューションズ。今回、同社社長、指田慎二氏ら幹部らが市場の見通しや事業戦略などを語った。イメージセンサー金額シェア60%目標「数年遅れる」、ソニー半導体
ソニーグループは、これまで掲げてきたイメージセンサーの金額シェア目標が数年遅れる見通しだと明かした。「2025年にシェア60%」を目標として掲げていたが、この目標が数年遅れる。高解像度で「最速」の車載用SPADセンサー、ソニーはいかに実現したか
ソニーセミコンダクタソリューションズが自動運転の本格化に向けて、車載センサーの大幅な性能向上を実現した新たに開発した車載LiDAR向けの積層型dToF方式SPAD距離センサーは、高解像度と「最速」(同社)のフレームレートを両立、ポイントレートは2500万ポイント/秒を達成している。今回、開発者に話を聞いた。ソニーが「最速」のSPAD距離センサー開発、自動運転L3以上へ
ソニーセミコンダクタソリューションズが、520dToF画素でフレームレートが20フレーム/秒(fps)と「最速」(同社)の車載LiDAR向け1型 積層型dToF方式SPAD距離センサーを開発した。高解像度と高速性を両立する独自のデバイス構造によって実現。2025年秋に量産予定だ。ソニーのCIS技術が生きる! 細胞の活動を「圧倒的な高解像度」で可視化する新技術
ソニーセミコンダクタソリューションズとSCREENホールディングス、VitroVoの3社は2025年6月3日、電極数約23万7000個の高密度「CMOS-MEA(Microelectrode Array)」を用いたMEAシステムを共同開発し、試験提供を開始したと発表した。