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						シリコンウエハー出荷面積、2028年に過去最高更新へ:2025年はプラス成長で需要回復
SEMIは2025年10月28日(米国時間)、2025年のシリコンウエハー世界出荷面積見込みが、前年比5.4%増とプラスに転じ、128億2400万平方インチとなると発表した。その後もAI関連製品の旺盛な需要に支えられて安定成長を続け、2028年には154億8500万平方インチになり、過去最高記録を更新する見通しだ。
AI関連製品の旺盛な需要がシリコンウエハーの安定成長を支える
SEMIは2025年10月28日(米国時間)、2025年のシリコンウエハー世界出荷面積見込みが、前年比5.4%増とプラスに転じ、128億2400万平方インチになると発表した。その後もAI関連製品の旺盛な需要に支えられて安定成長を続け、2028年には154億8500万平方インチになり、過去最高記録を更新する見通しだ。
今回の調査はウエハーメーカーからエンドユーザーに出荷された半導体用途向けのポリッシュトウエハーとエピタキシャルウエハーが対象で、ノンポリッシュトや再生ウエハーは含まれない。太陽光発電向けも含まない。
2025年のシリコンウエハー出荷面積は、2023年や2024年のマイナス伸長から一転し、プラス成長となった。最先端ロジックデバイス向けエピタキシャルウエハーや広帯域メモリ(HBM)向けポリッシュトウエハーなどAI関連製品の需要増に支えられた。AI関連以外の用途でも、緩やかな回復を見せ始めている。
今後も、データセンターに加えエッジ側でもAI処理能力の向上が求められることから、シリコンウエハーの出荷面積は当面、安定成長が続く見通しだ。
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