Ambiqの25年3Qは減収増益 来期は「2025年最高の業績」見込む:売上総利益は2桁成長
米Ambiqは2025年11月6日(現地時間)、2025年第3四半期の決算を発表した。前年同期比で売上高は減少しつつ、増益を達成。第4四半期は2025年の四半期で最も好調な業績になる見込みとしている。
低消費電力の半導体ソリューションを提供する米Ambiqは2025年11月6日(現地時間)、2025年第3四半期(7〜9月)の決算を発表した。GAAPベースの売上高は前年同期比10.4%減の1817万米ドル、売上総利益は同16.4%増の768万米ドル、売上総利益率は同9.7ポイント増の42.3%、普通株主帰属純損失は同74万米ドル改善の900万米ドル(1株あたり0.72米ドル)だった。
エッジAI市場および顧客に注力する戦略を進めることで、前年同期比で売上高が減少しつつも、売上総利益は2桁成長を達成できたとしている。なお、同社は2025年7月に新規株式公開(IPO)を果たした。
NON-GAAPベースで見ると、売上総利益は前年同期比16.8%増の814万米ドル、売上総利益率は同10.4ポイント増の44.8%、普通株主帰属純損失は同177万米ドル改善の398万米ドル(1株あたり0.22米ドル)だった。
AmbiqのCEOを務める江坂文秀氏は「第3四半期の業績は、当社の事業の堅調さと、エッジにおける高エネルギー効率のAIソリューションへの需要拡大を裏付けるものだ」とコメント。「既存顧客からの受注増加、新規顧客からの複数のデザインウィン獲得、SoC(System on Chip)『Apollo5』の生産拡大により、成長は加速している」とした。
2025年第4四半期(10〜12月)の業績は、売上高が1850万〜1950万米ドル、NON-GAAPベースの普通株主帰属純損失は、1株あたり0.44〜0.34米ドルを見込む。江坂氏は「業界予想を上回り、2025年間で最も好調な四半期業績になる見込みだ」としている。
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