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レゾナック、黒鉛電極事業ドイツ拠点で人員削減 約3分の2が対象:事業環境の悪化を受けて
レゾナックは2025年12月1日、黒鉛電極事業のドイツ拠点「Resonac Graphite Germany」で人員削減を行うことを発表した。事業環境の悪化に伴う合理化策の一環で、従業員65人のうち41人が対象になる。
レゾナックは2025年12月1日、黒鉛電極事業のドイツ拠点「Resonac Graphite Germany」で人員削減を行うことを発表した。従業員65人(2025年9月30日時点)のうち41人が対象で、2026年度以降、順次退職するとしている。
レゾナックは黒鉛電極事業において、需要動向の低迷に加え、競合他社の低価格販売攻勢などにより事業環境が悪化していたことから、人員削減を含む一連の合理化策を推進している。その一環として、ドイツ拠点でも、固定費削減のため人員削減を決定した。
ほかにもマレーシア、中国拠点の閉鎖や、北米拠点の人員削減などを行っていて、黒鉛電極事業としては、2024年度末対比で全体の約40%(約700人)の削減を決定。2024年度対比で総額117億円程度の固定費削減を見込むという。合理化策は今回のドイツ拠点の人員削減で一段落とし、今後は施策完了や効果顕現を急ぎつつ、市況の状況などをふまえ、適宜迅速に判断するとしている。
なお、2025年度の業績予想には、実行に伴う費用や効果を一定の前提のもとで織り込んでいるため、業績見通しの変更は行わない。2026年度の業績見通しは未作成で、費用削減効果などを織り込んだうえでガイダンス作成を行う方針だとした。
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