ソシオネクスト増収減益、中国向け車載新規品は順調に増加:原価率改善進める(2/2 ページ)
ソシオネクストの2025年度第3四半期(10月〜12月)業績は、売上高が前年同期比19.2%増の549億円、営業利益は同32.7%減の34億円、純利益は同44.3%減の27億円で、増収減益だった。中国車載向けの新規量産品が順調に増加した一方で、製品原価率の上昇による製品粗利益の悪化によって減益となった。
データセンター向け3nm品の状況は
ソシオネクストは2026年度、北米のハイパースケーラー向けに、データセンター用3nm品の出荷を開始する予定だ。今回の決算説明会では、前述のような新規量産品の原価率改善の課題が生じたことを踏まえ、この3nm品においてはどのような改善に取り組んでいるか質問が出た。米山氏は「新製品は既にテープアウトを終えていて、まずはエンジニアリングサンプル(ES)が上がってくる。今回の反省を踏まえ、ESの評価をする間に歩留まりの不具合やテストプログラムの対策など、量産前に可能な限り前倒しで対応する必要があると学んだ。現在まさに着手している」と説明。そのうえで「製品はさらに複雑で最先端となるため、相当な先行開発投資として開発費を投じていく必要があると考えている」との見方も示した。
なお、同社も製造を委託するTSMCの3nmプロセスや、先端パッケージングは供給制約が続くことが指摘されている。これを受け、今後の生産能力の見通しや後工程におけるIntelの「EMIB-T」など代替ソリューション活用の可能性についても質問が出た。米山氏は「来期の先端品については、かなり早い段階からTSMCと協議を進めていて、必要なキャパシティーは確保している。パッケージについても、TSMCの選択肢に加え、あらゆる可能性を排除せず幅広く検討している」と語った。
NREは3〜7nmプロセスが85%
2025年度第3四半期までの売り上げの内訳をアプリケーション別にみると、新規品の量産が開始したことから、オートモーティブ分野の割合が増加。NRE売り上げは、データセンター/ネットワーク分野の比率が上がっている。地域別では、製品売り上げは新規品の量産開始によって中国向けの割合が増加。NRE売り上げは、データセンター/ネットワーク分野やオートモーティブ分野での開発が進み、米国向けの割合が高水準を維持している。プロセス別では、売り上げ/NRE売り上げともに先端テクノロジー向けの比率が高い水準を維持。NRE売り上げは3〜7nmプロセスが85%になっている。
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