レゾナック、半導体に重点投資 「30年までに売上比率50%超へ」:長期ビジョンを更新
レゾナックは2026年2月13日、2025年12月期通期の決算を発表し、今後半導体・電子材料領域を中核として位置付けると表明した。AI需要を受けて後工程材料の年平均成長率(CAGR)は25〜50%と大幅成長が期待されるという。
売上高の半分以上を半導体・電子材料に
レゾナックは2026年2月13日、2025年12月期通期の決算を発表した。その中で、2030年を見据えた長期ビジョンをフェーズ2へと進め、半導体・電子材料領域を中核として位置付けると表明した。
レゾナックでは、2030年ごろの「日本発の世界トップクラスの機能性化学メーカーの実現」を目指す長期ビジョンのもと、主要戦略の推進や構造改革を行ってきた。代表取締役CEOの髙橋秀仁氏は「半導体分野への積極的な投資や、不採算部門の撤退、再編などにより、収益性向上と成長力強化の両立に向けた基盤が着実に育ってきた。このため、長期ビジョンをアップデートし、成長を具体的な成果として実現するフェーズ2に軸足を移すに至った」と述べる。
「具体的には、2030年までにEBITDAマージン20%、株価純資産倍率(PBR)1倍超、そして売上高1兆円超のうち50%以上を半導体・電子材料が占める事業構造を想定している。2025年12月期の通期売上高は1兆3471億円で、うち38%の5063億円を半導体・電子材料が占めているが、今後売上比率をより伸ばしていく」(髙橋氏)
生成AIの登場により、AIサーバは台数、性能ともに大幅な伸びが見込まれる。それに伴う先端半導体パッケージの高度化から、レゾナックのAI関連の後工程材料は、年平均成長率(CAGR)25〜50%と市場平均を超えた成長が見込まれ、大きな成長ドライバーとして期待されているという。
髙橋氏は「レゾナックの半導体材料領域は、顧客プロセスの深い理解や迅速な検証と提案、市場を先取りする情報力、柔軟性が強みだ。材料メーカーとして世界トップクラスのパッケージング評価基盤を有し、後工程の起点から先取りした提案もできる」とする。
また2024年に設立した「US-JOINT」や、2025年設立の「JOINT3」といった、先端パッケージング分野のコンソーシアムも展開している。2026年前半には、US-JOINTにおける米国の研究開発拠点が本格稼働する予定だという。
現場の半導体研究開発者がAIやマテリアルインフォマティクス(MI)を積極活用する取り組みも進めていて、保有する特許や知見と組み合わせることで、材料探索から検証までの研究開発を加速できるようになったとする。
「レゾナックのポートフォリオでは、半導体・電子材料領域を事業の中核に据え、重点的に投資して拡大していく。AI発展による半導体需要を取り込み、先端半導体製品を持続的に成長させ、収益力の大幅な強化を図る」(髙橋氏)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
レゾナック主導「JOINT2」が大詰め 26年は140mm角基板に集中
レゾナックは「SEMICON Japan 2025」に出展し、実施中のコンソーシアム「JOINT2」「JOINT3」などを紹介した。2026年7月に終了するJOINT2について、3つの事業項目の進捗具合を語った。
レゾナック、黒鉛電極事業ドイツ拠点で人員削減 約3分の2が対象
レゾナックは2025年12月1日、黒鉛電極事業のドイツ拠点「Resonac Graphite Germany」で人員削減を行うことを発表した。事業環境の悪化に伴う合理化策の一環で、従業員65人のうち41人が対象になる。
レゾナック25年Q3決算は91%減益、半導体は過去最高益も
レゾナックは2025年11月13日、2025年12月期第3四半期の決算を発表した。半導体・電子材料セグメントが増収増益するも、他4セグメントが減収減益だったことから、連結業績は減収増益になった。
NEDOの手を離れ本格ビジネスへ レゾナックが27社参画の「JOINT3」設立
レゾナックは2025年9月3日、都内で記者会見を開催し、パネルレベル有機インターポーザーの開発推進を目的としたコンソーシアム「JOINT3」を発表した。国内外の27社が参画し、2.xDパッケージのフルインテグレーションまでを見据えて活動する。
Si廃棄物とCO2からSiCパワー半導体材料を作製へ
レゾナックと東北大学大学院工学研究科、シリコン廃棄物(シリコンスラッジ)と二酸化炭素(CO2)を用いて、炭化ケイ素(SiC)パワー半導体材料を作製するための研究を共同で行う。




