「世界初」カチッと押せる感圧センサースイッチ ロボの指先用途も:シチズン電子が開発(2/2 ページ)
シチズン電子は2026年2月27日、磁気センサーとタクティルスイッチを一体化した「磁気センサースイッチ」を開発した。感圧式センサーとクリック感のあるスイッチを組み合わせた構造は「世界初」(同社)で、低ヒステリシスが追従性の高いセンシングに寄与するという。
ロボットアームでも活躍
モバイル端末やウェアラブル機器の市場が拡大する中、スイッチやセンサーには性能の向上や多機能化が求められるという。シチズン電子はこれまでタクティルスイッチを手掛けていて、高機能なスイッチの開発を進める中で、センサーと組み合わせる発想に至ったという。
「一般的な磁気センサーには物理的な接点がないが、人間が操作する以上、指先にフィードバックがあることの安心感は大事になる。シンプルな構造ではあるが、スイッチメーカーがセンサーの領域に踏み込む、という発想がこれまでなく、シチズン電子が培ってきた金属バネの開発技術と相まって世界初の構造を実現できた」(シチズン電子担当者)
磁気センサーを組み合わせたことで、スイッチを強/中/弱の3段階にしたり、スイッチオンのしきい値を変更したりと、自由度の高い設定が可能になる。また、ロボットアームの感圧センサーとしても活用できるという。
「従来のロボットアームは物体をつかんでから力加減を調節するが、ヒステリシスが高いと、力を緩めすぎて物体を落としてしまうケースがある。磁気センサースイッチはヒステリシスが低いため、微妙な力加減の調節に適している」(シチズン電子担当者)
シチズン電子では磁気センサースイッチを事業領域拡大の中核に位置付け、研究開発体制の強化と投資を進めるとともに、国内外パートナーとの連携や最先端技術の導入を通じて、製品開発に取り組むとしている。
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