Rapidus、IIM-1を「世界初の前/後工程一貫工場に」:28年度頃の統合目指す(2/2 ページ)
Rapidusは2026年4月11日、製造した2nm先端半導体の解析、評価などを行う「解析センター」および後工程の研究開発拠点「Rapidus Chiplet Solutions(RCS)」を、北海道千歳市に開設した。同日に開所式と記者会見を行い、施設の紹介とともにこれまでの進捗状況、今後の展望を説明した。
26年度の支援額は総額6315億円
2026年4月11日には、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から採択を受けている「日米連携に基づく2nm世代半導体の集積化技術と短TAT製造技術の研究開発」および「2nm世代半導体のチップレットパッケージ設計・製造技術開発」で、2026年度の計画、予算が承認されたことも発表している。2026年度の支援上限額は前工程が5141億円で後工程が1174億円、総額6315億円になる。小池氏は2025年度の成果と、それを踏まえた2026年度の目標を説明した。
前工程では2025年4月に2nm先端半導体の生産パイロットラインの立ち上げを開始し、7月に2nm GAA(Gate All Around)トランジスタの動作確認に成功。12月には先行評価用PDK(Process Design Kit)をリリースした。後工程では2025年4月からRCSへの装置導入を開始し、12月には600mm角RDLインターポーザーパネルの試作に成功した。2.xD/3Dパッケージの設計フローも構築している。
2026年度の目標は前工程、後工程ともに大きく3つあるという。「前工程の1つ目は2nm世代の半導体の量産開発技術を進め、顧客が設計に使うPDKをリリースすること。2つ目は短TAT生産に必要な装置、搬送システム、生産管理システムをパイロットラインに実装し、検証すること。3つ目が最も大事な、歩留まり向上の施策を進め、欠陥密度の年度内目標を達成することだ」(小池氏)と語る。
後工程の目標は「1つ目がRCSのパイロットラインを本格稼働すること。2つ目が2nm世代を含む2.xD/3Dパッケージの製造技術を開発すること。3つ目が高効率、高性能チップパッケージの設計および実装技術を開発すること」(小池氏)とする。
「研究開発を充実して、2027年度後半の2nm先端半導体の量産開始や、その先の最先端半導体の量産に着実につなげていきたい」(小池氏)
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