パワー停滞も光デバイス堅調、三菱電機の半導体部門:ローム、東芝との統合協議にも言及(2/2 ページ)
三菱電機は2025年度通期(2025年4月〜2026年3月)業績を発表した。半導体部門(セミコンダクター・デバイスセグメント)の売上高は前年度比7億円増の2871億円、営業利益は同69億円増の475億円だった。パワー半導体の需要停滞は継続したが、通信用光デバイスが堅調に推移した。
ローム、東芝との3社統合についてQ&A要旨
今回の決算説明会では、ローム、東芝と進めるパワー半導体事業統合協議に関する質問が相次ぎ、三菱電機社長の漆間啓氏が回答した。以下がその要旨だ。
――漆間氏として、3社統合の成功において最も重要なことはどのようなことか。 この三者統合によって目指すものは。
漆間氏 以前から、可能な限り日本企業が一致団結し他国の競合他社に負けないチップを開発していくことが重要であり、こうした合従連合が必要だとして進めてきた。その実現が大きく進むということで、着実かつ粛々と、特にパワー半導体事業について進めていきたい。3社とも基本的にはパワー半導体事業の会社統合について、進んで賛成をしていると認識をしている。
各社それぞれ生産/開発部門を有している。生産能力はみやや余り気味になっているので、最新鋭工場をどのように活用していくか、お互いにどのように分担をするのかなどを、虚心坦懐に進めていきたい。
――今回の統合協議開始には、日本政府当局との対話なども背景にあるのか。
漆間氏 当局と何か話をしながら進めてる訳ではない。われわれ3社の合意に基づいて進めるものだ。
――生産の適正化などを進める中で、国の補助なども見込んでいるのか。
漆間氏 それは当局側が判断する話だ。われわれとしては、3社統合によって最も効率的な生産体制を構築するとともに、炭化ケイ素(SiC)やシリコン(Si)などパワー半導体の開発を3社共同でうまく進められる体制を整えていく。その上で、当局とも対話を進めながら補助金を受けられるのであれば非常にありがたいことであり、その点についての相談も当然進めていきたい。
――今回の3社に加え、今後さらなる参画もありうるのか
漆間氏 まずはこの3社がまとまらなければどうにもならない。まずこの枠組みを確立し、会社として安定的に運営できるようにしたい。その上で、今後新たな企業が加わる可能性が生じた場合には、その都度協議し、当初の目的達成に資するのであれば歓迎することになるのではないかと思うが、いずれにしても協議をしてみなければ分からない。
――ロームは、2026年夏までに東芝との半導体事業統合を進め、その後に三菱電機のパワー半導体事業との統合を進めていくというタイムラインを示している。三菱電機として思い描く理想のタイムラインや、そこに向けた形は
漆間氏 3社の統合については、各社がパワー半導体事業を手掛けている。このパワー半導体事業を基本的には切り出し、3社合弁会社を設立したいと考えていて、その方向で議論を進めたい。
進め方についてはさまざまな形があるが、東芝およびロームはパワー半導体以外の事業も有しているため、それらの統合とパワー半導体事業の統合は、別々にならざるを得ないだろう。この点をうまく並行して進め、早期に合意に達したい。
――『別々に』とはパワー半導体を手掛ける統合合弁会社と、東芝/ロームのそれ以外の半導体事業は別の枠組みと考えているということか
漆間氏 当社としてはそうだ。当社としてはそれ以外(パワー半導体以外)はないので、にわれわれが加わっても意味がない。パワー半導体を中心とした統合にならざるを得ないと考えている。
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